こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
筋トレをやっていると翌日、もしくはその次の日などにものすごい筋肉痛がくる事もあると思います。
これはかなり筋肉に効いたね!
筋肉が成長している感じする!
など、筋トレでの筋肉痛は努力の証のように捉えられることが多いですが、あなたは筋肉痛と筋肉の成長の関係を知っていますか?
そもそも筋肉痛は本当に必要なのか?
なくてもいいのか?
今回はそんな筋肉痛について深掘りしていきましょう!
筋肉痛のメカニズムとは
まず、筋肉痛のメカニズムというのは実は医学的に明確に解明されているものではありません。
翌日、又は早い人でその日の夜ごろに筋肉に痛みを感じ、筋トレによって筋繊維に大きな負荷がかかり傷ができることから発生します。
それを修復する過程で体の中の様々な神経が刺激され炎症を起こすというのが筋肉痛の原因と考えられています。
修復された筋繊維は再度同じ負荷で壊れてしまわないように強く大きく作られ、これを筋肉の「超回復」ともいいます。
これが筋トレで筋肉を成長させる過程であり、その中に筋肉痛というものがあるのです。
ただここで疑問なのが、筋肉痛になれば必ず筋肉が損傷され太く生成され直して成長するのか、また筋肉痛がなければ成長しないのか、
実は100%そうとはいえません。
「筋肉痛にならない…」でも問題なし!
確かに、筋トレを頑張った翌日に筋肉痛になれば筋肉がついているような感覚になります。
これは、筋トレ上級者でも同じでましてや初級者の人からすると筋肉痛というのは大きなバロメータになりますが、
のが筋トレのおもしろいところです。
筋肉痛が全くなくても筋肉が成長することは大いにありますし、逆に筋肉痛があるからと必ず筋肉が大きくなるというものでもありません。
大切なのは、前よりも強い刺激を与えて筋肉にストレスを感じさせたかです。
人間の体の部位ごとに筋肉痛になりやすい部位やなりにくい部位というものがあり、例えば、胸や腕などは筋肉痛になりやすい一方、肩の筋肉はそう簡単にはなりません。(詳しくは後述します)
これはその筋肉の筋繊維の種類やどのような筋トレ種目をチョイスするかも影響していて、筋肉痛になりやすい胸の筋肉が異様に発達して肩が全くダメ…というわけでもないと思います。
また、頻繁に筋トレをする人は筋肉がその刺激に慣れてしまうので筋肉痛になりにくいですし、時間を置いて筋トレをする人はその負荷にびっくりして筋肉痛になりやすいということもあります。
加えて、筋肉痛があるからと必ずしもOKでもなく、強い痛みの場合はそれだけ回復するのに時間がかかるので次のトレーニングをするまで時間がかかります。
結果、頻度が落ちて成長の妨げになるかもしれませんし、筋トレのやりすぎで筋肉の回復が間に合わず分解だけが進む可能性もあります。
筋トレで筋肉痛にならない理由
大きくは5つ挙げられます。
負荷が弱い
まずは、筋繊維が破壊させるほどの刺激を与えられていないパターンです。
簡単に10回できるような重さを毎回やっていたら筋肉にとっては負荷ではなく運動になります。
軽いウォーキングだけで筋肉痛にならないのと同じ原理になります。
筋トレが停滞しているときのトレーニングテクニックは以下も参考ください!
筋トレが停滞した時に試したい効果的なトレーニングテクニック6選
ストレッチが効いていない
筋トレで筋肉痛にならないのはストレッチが効いていないからかもしれません。
筋トレの中でストレッチは相当重要です。
最も筋肉が伸ばされる時に強い負荷が乗るので、ここを逃すと筋肉痛にはなりにくいです。
例えばダンベルフライなどでも十分にストレッチを意識して行うのが大事です。
毎回同じ種目
たとえ8回くらいしか上がらないような強い負荷を与えていても毎回の筋トレで同じ種目をやっていたら体自体がそれに慣れてしまいます。
腕の日にいつもダンベルアームカールをやるのではなく、たまにはバーベルでやってみたり、重りを増やして低回数でやったり可能な限り刺激を変えるようにしましょう。
筋繊維の修復が早い
筋トレでダメージを受けた後に、十分な食事で栄養摂取をしたため筋肉痛にならないということもあります。
栄養があればそれだけ修復が早まりますし、特に若い人はその傾向が強いでしょう。
フォームが悪い
胸のトレーニングをしてもフォームが悪いとターゲット部位には効かず、筋肉痛にはなりません。
それどころか関節や別の部位が痛くなることもあるので、筋トレをする上ではフォームは最優先に見直しましょう。
筋トレで筋肉痛になりにくい種目や部位
次に、筋トレで筋肉痛になりにくい種目や部位について見ていきましょう。
種目
筋トレには、大きく分けると3つの種目があります。
- ミッドレンジ種目:動作の中盤で最も負荷がかかる
- ストレッチ種目:伸ばした時に最も負荷がかかる
- 収縮種目:収縮した時に最も負荷がかかる
まず、ミッドレンジ種目というのは例えばベンチプレスで、自分の真上からバーベルを下げて胸につく前の中盤で強い負荷がかかります。
ストレッチ部分である胸についた(つきそう)な状態では負荷はありますが最大ではなく、上げ切った収縮部分でも負荷は抜けます。
ストレッチ種目は、前途した通り筋肉を伸ばした時に最も負荷がかかるもので、例えば、ダンベルフライがあります。
ダンベルを下に下ろしたストレッチ部分で強い負荷がかかります。
腕だと上腕二頭筋を鍛えるインクラインカールも同じで、下に腕が伸びている時に強い刺激が入ります。
収縮種目は、その逆で胸のケーブルクロスで内側にギュッと絞った収縮時に強い負荷がかかるものです。
筋トレをする際はこれら3つの動きをバランスよく取り入れて刺激を与えることになりますが、この中でもストレッチ種目が最も筋肉痛になりやすいといわれています。
伸ばされる際に多くの筋繊維が稼働し強い負荷が入るので、ストレッチ種目をやった後は多くの場合で筋肉痛になります。
逆に収縮種目では筋肉痛になりにくく、あなたもケーブルクロスや上腕二頭筋のスパイダーカールなどをやった後にそう感じたことがあるかもしれません。
部位
そして、筋肉の場所によっても筋肉痛になりやすいなりにくいがあります。
一般的に、筋肉痛になりやすいのは
- 下半身
- お尻
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
などで、
逆になりにくいのは、
- 肩
- 広背筋などの背中
などになります。
この中でも特にトレーニーの共通理解としてあるのが、おそらく肩の筋肉痛でしょう。
背中に関しては、筋肉的になりにくいというよりは自分で見えない部位なので鍛えるのが難しいです。
そのため、効かすことが容易ではなく筋肉痛になりにくいという意味になります。
特に男性なら肩は鍛えたい人気部位ですが、なかなか筋肉痛がこないのが現状です。
その理由としては、下記内容が挙げられます。
- 肩は遅筋繊維が多い
- ストレッチ種目の肩トレーニングがそう多くない
- 肩のトレーニングでは僧帽筋など他の部位に負荷が逃げやすい
肩にはフロント・サイド・リアの3つの部位がありますが、速筋と遅筋の割合で見ると肩は遅筋の方が多く、立った状態で行う代表的な肩トレーニングのサイドレイズではストレッチ時に負荷が抜けます。
また挙げ切った時に僧帽筋の力も使いやすく、肩だけにダイレクトに刺激を与えるのは容易ではありません。
そのため、肩のトレーニングで筋肉痛を感じたいのであれば、いかにストレッチ種目を取り入れるかがポイント(肩に問わず)で、フロントであればベンチを使いインクラインフロントレイズ、サイドならインクラインサイドレイズ、リアはライイングリアレイズです。
重量は落ちるかもしれませんが、下げたストレッチ時に刺激が入るのでかなり筋肉痛になると思います。
筋肉痛中に筋トレをするとどうなる?
筋肉痛になればおそらく数日ほど痛みは残るはずです。
一度筋繊維が破壊されると48~72時間の休養が必要とされており、最低でも2日~3日は様子を見ます。
その間、筋トレをしたいと思うこともあるかもしれませんが、
痛みがある中でのトレーニングは可能なのでしょうか?
結論としては、おすすめはしません。
筋肉痛ということは先に述べた通り、損傷している状態なのでそこにさらなる刺激を与えるのは筋肉にとって大きなダメージであり、そもそも痛みがあるといつもの力を出せないので高いパフォーマンスは期待できないでしょう。
ただし、例えば胸が筋肉痛の時に背中のトレーニングをするのは直接的に関係がないので問題なく、逆に補助として使われる上腕三頭筋が筋肉痛の時はやらない方がいいです。
背中に関しても同じで、補助としての上腕二頭筋が筋肉痛なら背中はパスした方がいいでしょう。
筋肉痛を早く治すには
最後に、筋肉痛になった際に早く痛みを和らげる方法についてシェアします。
栄養摂取
筋肉痛を和らげるには、タンパク質やビタミンB1を含む食材を摂取しましょう。
タンパク質は筋肉の生成に役に立ちますし、ビタミンB1は筋肉のリカバリーに有効な栄養素です。
ビタミンB1を多く含みタンパク質も摂れる豚肉などがおすすめです。
また、疲労によって生成される疲労物質を外に排出するのに水分が必須なので1日最低でも2リットル程度の水を摂るようにしてください。
一気に飲むのではなくこまめに摂取します。
血流を良くする
筋肉痛になった箇所に素早く栄養を届けるためにストレッチや散歩、入浴などをして血流を高めておくことがいいでしょう。
筋トレは負荷が強すぎるのであくまでも有酸素運動のような負荷の軽いもので、1回20分ほどを目安に行いましょう。
これらはいわゆるアクティブレストというもので、動きながら休息を行うやり方です。
マッサージでもOKですが痛みが強い場合は優しく行います。
睡眠
人間は寝ている間にたくさんの成長ホルモンが分泌され筋肉を修復します。
睡眠の質が悪い人や足りない人はそれだけ筋肉痛の治りを遅らせているので、質の高い睡眠を心がけましょう。
睡眠は筋肉の成長にも大きく関わることなので、7~8時間程度を目標にしてください。
筋トレで筋肉痛にならない時の実際の効果についてのまとめ
今回は筋トレと筋肉痛に関して解説しました。
筋トレを頑張っていても筋肉痛にならないことはよくありますが、それが筋肉の成長を妨げているということではないのでまず安心してください。
確かに筋肉痛は一つの目安ではありますが、筋肉を大きくするために大切なのはいかにその部位に負荷が乗っていて刺激を与えられているかなので普段の重量や回数の進歩を指標に筋トレを行なっていきましょう。
また強すぎる筋肉痛はその部位だけでなく体全身にも大きな負荷になっていることもあるので、筋トレメニューを減らしたり普段の体調の変化に敏感になりながら調整していくことをおすすめします。