こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
肩を鍛える代表的なフリーウエイトトレーニング「ショルダープレス」。
筋トレメニューに組み込んでいる人は多いと思います。
しかし、以下のように思っている人も多いのではないでしょうか?
肩を大きくさせるためにバーベルショルダープレスがおすすめと聞いたことがあるけど、やり方や効果がいまいちわからない。
ショルダープレスのメリットや注意するポイントを知りたい
実はこのショルダープレスは筋トレのBIG3に匹敵するとも言われ、賛否両論ありますがベンチプレスよりもショルダープレスをBIG3のひとつとすべきでないかと議論されたりもしています。
そこで今回は、そんなショルダープレスの正しいフォームとやり方、メリットと注意ポイントなどを解説していきます。
ショルダープレスで主に鍛えられる部位
バーベルショルダープレスは肩の筋肉である三角筋に特に刺激が入り、バーベルを押し上げる時に三角筋の前部と中部に、負荷に耐えながら下ろす時に後部にそれぞれ効きます。
また、二次的に上腕三頭筋・僧帽筋にも効果があります。
肩の三角筋(特に前部)
主に腕を体の前側に上げる働きをしている三角筋。
バーベルショルダープレスでは腕を上げる動作と押す動作のどちらも含まれているため、この三角筋(特に前部)に強い刺激が入るのです。
腕の上腕三頭筋
上腕三頭筋は力こぶである上腕二頭筋の反対にあり、押す動作に使われる筋肉です。
また、こちらも大胸筋や三角筋と連動して押す動作も担っているため、押す動作を行うこの種目では上腕三頭筋も鍛えられるのです。
さらに、この上腕三頭筋は腕の中で最大の筋肉なので、しっかりと鍛えると腕が太くなり、重量や回数の設定によっては二の腕が引き締められ、女性にも嬉しい効果が得られます。
上腕三頭筋について詳しくは以下をご参考ください!
僧帽筋(特に上部)
僧帽筋は首の後ろから広背筋の上あたりまで大きく広がる筋肉です。
主に肩甲骨を寄せたり、肩をすくめる働きをし、広背筋などと連動して引く動作も担っています。
バーベルショルダープレスでは直接的にこの僧帽筋が使われるわけではありません。
しかし、動作を補助するために僧帽筋の上部が使われ、首の後ろにバーベルを降ろすやり方ではよく働きます。
そんな僧帽筋を鍛えると背中から見た時の上半身に厚みが生まれ、正面から見た時にも体が大きく見えます。
また僧帽筋を鍛えると肩甲骨が安定し、広背筋や大胸筋などの筋トレ種目のパフォーマンスの改善も期待できるのです。
僧帽筋のトレーニングについて詳しくは以下ご参考ください!
ショルダープレスで肩トレをするメリット
広い背中やたくましく厚い胸板の際立て役になり、カッコいいアウトラインをつくるのに効果的な肩トレ。
四十肩などの肩の痛みの予防にもなり、体幹部も鍛えられ、ベンチプレスの挙上重量UPにもつながります。
逆三角形の男らしい体型ができる
三角筋前部・中部・後部とバランスよく鍛えることで、丸みのある肩を作ることができます。
また大胸筋と合わせて分厚い印象を出したり、広背筋と合わせて逆三角形の体を作るのにも役立ちます。
見た目以外としてはベンチプレスなどの胸のトレーニングのパフォーマンス向上も期待できるのです。
肩周りが肥大化すると肩幅が広くなり、シャツやスーツなどを着たときにとても綺麗なシルエットになります。
男性は特にスタイルが良くなり、より男らしく魅力的に見えるので鍛えるべき筋肉のひとつでしょう。
肩こり・肩の柔軟性が高まる
肩コリの原因は筋肉を長時間動かさないことによる血行停滞が多いと言われています。
三角筋の筋トレを行うことで血流がよくなり、肩こり改善が期待でき、さらに肩こりからくる頭痛に悩んでいる方にも同様に効果があります。
また、肩の筋肉は肩を覆うようにして存在している筋肉であるので、三角筋を鍛えることで肩の脱臼といったケガなどを未然に防ぐことにもつながるでしょう。
肩こりに悩んでいるのであれば、三角筋のトレーニングは最も健康的な解決法かもしれません。
体幹力が飛躍的に鍛えられ、全身の連動性能が向上する
特にスタンディングショルダープレスでは、臀部を前後に動かすことで、より体幹を使ってバーベルを持ち上げます。
そうすることで、キネティックチェーン(全身を連動させる神経系)が足元から手先までになります。
キネティックチェーンの一端が地面を蹴る脚であり、その力が胴体を経由して、直接的に負荷の乗っている手先に伝わるという点で、実際の競技に近いものになります。
キネティックチェーンとは、運動連鎖とも言われ、人体の構造を構成する身体部位を鎖状に連結した概念です。
この「鎖」には、関節、骨、筋肉などが含まれます。
適切な機能を維持するためには、これらの部位が協調して動作する必要があります。
これが、キネティックチェーンの概念に基づいたアプローチです。
このアプローチは、スポーツトレーニングやリハビリテーションなどで広く用いられています。
そして、このキネティックチェーンはスクワットやデッドリフトにはないものです。
地面を蹴る力が胴体を伝わって、手の先にあるウェイトにまで伝わるショルダープレスは、実際の競技に近いキネティックチェーンを実現するという点で、スポーツ選手やアスリートのウエイトトレーニングには非常に重要となります。
地面を蹴る力が手先まで一直線に伝わる動作はこれ以外ないと言っても過言ではありません。
まさにキングオブ体幹種目と言えます。
ショルダープレスの効果的なやり方と正しいフォームについて
ここからは基本となるフロントバーベルショルダープレスのやり方を解説します。
間違ったフォーム、やり方を覚えてしまうと狙った部位に効かせられないだけでなく、関節を傷める要因にもなってしまいます。
それらを防ぐためにも正しいやり方を覚えましょう。
足幅・手幅の位置
手幅が狭過ぎると腕に強い負荷が掛かってしまい、場合によってはケガに繋がりかねません。
バーを肩幅の1.5倍ほど広めに握って肩に負荷が掛かっていることを感じながら行いましょう。
足幅は、軽く膝を曲げて踏ん張りが効く程度に腰幅より広くとりましょう。
ショルダープレスの正しいやり方
体幹部の固定
意外と難しいのがお腹に力をいれて体幹部を固定して行うこと。
全身の反動を利用して行うのは悪くありませんが、お腹の力を抜いてしまうと腰を痛める可能性が高まります。
また、高重量を扱うときは特に姿勢が崩れやすく、動作が安定しなくまります。
工夫として、アジャスタブルベンチ(背もたれの角度を変えることができるベンチ)を立てて座り、背中を背もたれにつけて行うショルダープレスでも良いでしょう。
ショルダープレスのやり方については以下の動画も参考になります。
ショルダープレスで注意するポイント
フロントバーベルショルダープレスでもっとも気をつけたいのが肘の位置。
肘が横から見て体幹より後ろになってしまうポジションになると、肩関節に対して強度の負荷がかかってしまいます。
これは、多くの場合、セット終盤で苦しくなり上半身をのけぞらせるようなフォームになった時に起こります。
セット中は、肘が後ろにならないように常に意識して動作を行ってください。
また、同時に腰にも注意してお腹の力を抜かずに行いましょう。
手首の反り返し
手首が反り返ってしまうフォームもNGです。
バーベルをしっかりと握らず手に乗せた状態で行うと手首に過剰な負荷がかかって痛みの原因となります。
また、バランスを取ろうと肘が前に出てしまい、肩甲骨の動きが制限されてしまいます。
正しいフォームで動作しにくくなるデメリットもあるので、手首の根本でバーを深く持ちしっかりと握って行いましょう。
腰の位置
腰を丸めた状態でトレーニングすると、バーを下ろしたときに腰を痛めてしまいます。
正しい姿勢で行うために胸を張って腰を反らし、しっかりお腹に力をいれて骨盤を前傾させましょう。
肘の位置
フロントバーベルショルダープレスではバーベルよりも肘が前に出てしまっているフォームはNGです。
このフォームでは肘の曲げ伸ばしが大きくなってしまい、三角筋から上腕三頭筋へ負荷が逃げてしまい、腰も反ってしまいがちです。
安全に三角筋前部へ刺激を集めるために、常に肘をバーベルの真下に持っていくように意識しましょう。
バーを下ろす際、腕は身体と平行にまっすぐ下ろします。
肘が身体より前、あるいは後ろの状態でバーを下ろしてしまうと、肩と手首も痛める原因となってしまいますので気を付けましょう。
ショルダープレスにおすすめのトレーニングアイテム
高重量を持つときに特に効果を発揮するトレーニングアイテム。
実は初心者にこそ必要不可欠とされています。
なぜなら、誤ったフォームや重さに目が行きがちで無理に行ってしまう場合が多く、ケガにつながってしまうことが多いから。
ショルダープレスを行う際に、狙った部位に刺激を与えるのに効果的なトレーニングアイテムをご紹介します。
リストラップ
バーベルショルダープレスはどうしても手首に強い負担がかかってしまいますので、リストラップはぜひとも使用したいアイテムです。
リストラップは硬ければ硬いほど、手首が固定される力が強くなり、負荷が高いトレーニングもできるので安心です。
ただし、硬すぎると締め付け感が強くなりすぎてしまい、手首に負荷がかかり痛みがでたり、動かしにくくなったりする可能性もあります。
反対に、やわらかいと締め付け感が弱まり、手首がケガをしやすい状態となってしまうので、あまりおすすめはできません。
トレーニング負荷を考えて、ほどよい硬さのものを選びましょう。
パワーベルト
腰を保護するだけでなく、腹圧を高め最大筋力を向上させてくれるトレーニングベルトです。
バーベルを用いる筋トレにおいては、ほぼ必須のアイテムとも言えます。
ベルトできつく腹部を締め付けることで、内部の腹圧が高まります。
そうすることで、腰まわりが安定し高重量の負荷や体勢が崩れやすいトレーニングにおいてケガを未然に防ぐことができます。
よくある動作説明で「腹筋に力を入れて」とか「カラダをまっすぐにして」と言われますが、パワーベルトを巻くことでその動作が自然と出来るようになります。
トレーニングベルトはトレーニーにとって「筋トレの友」とも言える存在です。
ショルダープレスのまとめ
今回はショルダープレスについてまとめてみました。
ショルダープレスは、肩のトレーニングに欠かせない種目です。
しかし正しいやり方で行わなければ、ケガのリスクも高いので、油断せずしっかりしたフォームで着実に効かせていきましょう。