こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
フィジークの大会出場を目指す人の中には、脚トレすべきかどうか迷っている人も多いのではないでしょうか。
一般的に「フィジークの審査では脚はあまり重視されない」と言われていることもあり、脚トレを取り入れるべきか悩みどころでもあります。
しかし、脚トレはフィジークを目指す人にとってメリットも多いです。
そこで本記事では、フィジークを目指す上での脚トレについて以下の内容について解説します。
フィジーク選手のような体型を目指す人や大会で好成績を残したい人は、本記事を参考にトレーニングメニューを組んでみましょう。
フィジーク体型を目指すために鍛えるべき下半身の筋肉
まずは、脚トレの際に意識すべき下半身の筋肉について紹介します。
大腿四頭筋
大腿四頭筋は太もも前面にある全身の筋肉の中でも特に大きい筋肉で、文字通り大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の4つに分かれています。
膝を伸ばす際に働く筋肉で、スクワットやレッグエクステンションなど大腿四頭筋を鍛えられる種目は多いです。
フィジークではボードショーツで隠れていますが大きな筋肉なので代謝アップに効果的です!
大臀筋
お尻についている大きな筋肉が大殿筋です。
こちらも全身の中では非常に大きな筋肉であり、足を後ろに引いたり股関節を回す際に働く筋肉です。
歩く時、立ち上がる時、走る時と人間の動きを支える重要な筋肉で、アスリート全般が鍛えるべき筋肉です。
こちらもボードショーツで隠れていますが大きな筋肉です!
ハムストリングス
大腿四頭筋の裏側に位置するのがハムストリングスです。
大腿四頭筋と表裏の関係にあるので、その働きも対照的で膝を曲げる際に働く筋肉です。
大腿四頭筋と表裏の関係にあるのでこちらもしっかりとバランス良く鍛えておきたい部分です。
腓腹筋(ヒフクキン)=カーフ
ふくらはぎのボコッと盛り上がった筋肉が腓腹筋(ひふくきん)で、フィジーク界隈ではよくカーフと呼ばれています。
陸上の短距離選手などが発達しているように、跳ぶ・走るといった際に地面を蹴る働きをもつ筋肉です。
また、ふくらはぎは「第二の心臓」とも言われており、下半身を巡る血液を心臓に押し戻す働きがあります。
ふくらはぎ(カーフ)はフィジークでは見える部位ですが、普通に脚トレをしていれば発達するので他の部位よりも優先度は落ちます。
脚トレしないのはもったいない?フィジーク選手が脚を鍛えるメリット
それでは具体的に、フィジーク選手が脚トレをする主な5つのメリットを見ていきましょう。
減量がうまくいきやすい
下半身には全身の6割もの筋肉が集中しており、脚の筋肉が大きいほど基礎代謝が上がりやすいです。
その結果、脂肪燃焼効果が高くなって減量もスムーズに進めやすくなるというメリットがあります。
なかなか体重が落ちずに停滞気味の場合は、脚トレを取り入れてみるのがオススメです。
アウトラインにメリハリが出る
フィジークで良い結果を出すためには、全身のアウトラインを際立たせることが重要です。
足の付け根あたりに幅があると、アウトラインにメリハリが出てウエストも細く見えます。
腰の細さを強調させたい人は、脚トレで下半身にボリュームをつけるのもひとつの手段でしょう。
他の部位のトレーニングパフォーマンスが上がる
高重量を扱う脚トレを実践することで、脚の筋力や体幹を保持する力がつきます。
また下半身の筋肉量が増えると背中の種目や胸トレの高重量プレス系トレーニングの際、より安定して力を発揮できるようになります。
特にベントオーバーローイングなどは下半身の筋力が弱いと姿勢を維持するのが難しいです。
心肺機能が向上する
脚トレのようなきついトレーニングは心拍数が上がりやすく、心肺機能の向上にもつながります。
心肺機能が向上すると疲れにくくなって持久力もアップするので、トレーニングも最後まで追い込みやすくなるでしょう。
トレーニング中にバテやすく全力を出し切れない人は、ぜひ脚トレを取り入れてください。
筋肥大しやすい
下半身を鍛えると、テストステロンと呼ばれる男性ホルモンが活発化して筋肉が増えやすくなります。
テストステロンは筋肉の合成を高めるほかに筋分解を防ぐ働きもあるので、適度に脚トレを取り入れると全身の筋肥大にも効果的です。
フィジーク選手におすすめ!ジムでできるおすすめ脚トレメニュー6選
バーベルスクワット
ノーマルスクワットの効果的なやり方
上体を起こす時、ひざではなくおしりから元の状態に戻すことを意識しましょう。
またスクワット中は呼吸を止めないようにしましょう。
トレーニングは力を抜く時に鼻から息を吸い、力を入れる時に口から息をはく呼吸法が用いられます。
スクワットの場合、しゃがむ時に鼻から息を吸い、上体を起こす時に口から息をはいていきましょう。
最初の頃はこの呼吸法は慣れないかもしれませんが、呼吸を止めてしまうと体に大きな負担をかけることになるので意識して行いましょう。
デッドリフト
デッドリフトの効果的なやり方
デッドリフトは直訳すると「死の挙上」となるような、非常に高負荷で危険度の高い種目です。
ただしその分、脊柱起立筋や大臀筋など背中や脚の筋肉を満遍なく鍛えられるのが魅力。
しかし腰への負担が非常に大きくフォームの不安定な初心者が行うと背中が曲がるなどして怪我するリスクが非常に高いので注意が必要です。
怪我しないように必ずベルトを巻くようにし、重量を徐々に40%、60%というように上げていき、メインセットに入りましょう!
デッドリフトの効果を最大限高める正しいやり方やコツをプロが徹底解説!
レッグプレス
レッグプレスの効果的なやり方
こちらはジムでよくある45度レッグプレスのやり方です。
後述しますが、ポイントは足の位置や足幅によって足のどこに効くかが全く変わってきます。
また、動作中は常にがに股、つま先と膝の向きを常に揃えるよう行うことでケガ予防につながります。
レッグエクステンション
レッグエクステンションは、主に大腿四頭筋全体を効率的に鍛えることができます。
レッグエクステンションの効果的なやり方
膝を伸ばした際に、しっかりとつま先を上げることを意識することで効果的に筋肉に負荷をかけることができます。
上記のやり方を意識して、10回3セット行うことを目安にメニューを組みましょう。
注意点としては、仮に股関節の付け根に負荷を感じたり、運動時に座面から体が浮いてしまう可能性があります。
これだと他の筋肉に負荷がかかっている可能性があるので、しっかりと大腿四頭筋を意識して、トレーニングを行いましょう。
また上手く膝を伸ばすことができない方も多い可能性があります。
膝を伸ばし切ることができなかったとしても、自身の限界まで伸ばすことによって、効果を高めることができるので、おすすめです
脚の動きがどうしても硬く感じられるという人は、事前にストレッチを行うことで、柔軟性を高めることができるので、硬さを感じている人は試してみてください。
レッグカール
レッグカールの効果的なやり方
ハムストリングスで最も定番な種目がハムストリングスです。
脚トレのメインというとスクワットやレッグプレスなど大腿四頭筋を使う種目ばかりで、どうしても裏側にあるハムストリングスと筋力に偏りが生じてきます。
そこでレッグカールを加えることで筋肉のバランスが取れるのです。
シートに深く腰掛け、パッドを最後まで押し出すイメージで行いましょう。
ハムストリングスについて詳しくは以下もご参考ください
太もも裏の筋肉「ハムストリング」を効果的に鍛えるやり方やストレッチ方法!
ヒップスラスト
ヒップスラストの効果的なやり方
- お尻を膝の角度が90度になるまで上げる
- あごを引き目線が前を向いたまま上げる
- つま先が浮いて問題ないので、かかと重心で踏ん張る
フィジーク体型になるための脚トレのテクニック
一般的なトレーニングは10回×3セットや15回×3セットが一般的ですが、いつも同じトレーニングをしていても身体が負荷に慣れてしまい成長は見込めません。
そのため、日々のトレーニングで刺激の変化を加えることが重要です。
変化を加えたい時におすすめのトレーニングテクニックは以下の5つです。
① レストポーズ法
レストポーズ法とは
という流れを計4セットほど行う手法です。
高重量(90%1RM程度)を扱う場合は通常インターバルを2分以上設けて同じ回数をこなします。
レストポーズ法にオススメの脚の種目は以下です。
② コンパウンドセット法
コンパウンドセット法は同じ筋肉を鍛える種目を連続で行う手法です。
背中の場合はラットプルダウンとシーテッドローを連続で行うイメージです。
2種目を連続で行うため、それぞれの重量は70-80%(1RM)程度に設定するのがおすすめです。
コンパウンドセット法の流れの一例
③ スーパーセット法
スーパーセット法は拮抗筋の関係にある筋肉を交互に鍛える手法です。
拮抗筋とは表裏の関係にある筋肉のことで、片方の筋肉を鍛える時、もう片方の筋肉が緩む関係にあります。
脚の場合は大腿四頭筋とハムストリングスが表裏にあるため、各種目を交互に行うのが効果的です。
その場合の具体例は以下のようになります。
スーパーセット法の流れ
④ ドロップセット法
ドロップセット法は
という流れを繰り返すトレーニング方法です。
インターバルなしで限界まで追い込むという流れを繰り返し、行うことでオールアウトでき、筋肥大効果が期待できます。
脚であればピン1つで重量を変えられるレッグプレスがおすすめです
具体的なやり方は以下の通りです。
ドロップセット法の流れ
⑤ アセンディングセット法
アセンディングセット法とはセットごとで重量を上げていく手法です。
セットごとに重量が上がっていき、最終的には90%RM程度の重量となります。
通常のトレーニングに比べて段階を踏んで高重量に突入するので、身体が高重量の刺激を受け入れる準備が十分にできた段階で臨めます。
アセンディングセット法は高重量で扱うビルダーで取り入れている人も多い方法です。
アセンディングセット法の具体例は以下の通りです。
アセンディングセット法の流れ
停滞した時に試したいトレーニングテクニック6選|やり方やおすすめ種目まで徹底解説!
フィジークを目指す脚トレーニングの注意点
フィジーク体型を目指す人が脚トレを行う際に意識すべき注意点は以下の2点です。
- 他の部位より頻度を下げる
- トレーニング中はベルトを巻く
他の部位より頻度を下げる
フィジーク選手はステージ上で大腿部を覆い隠すボードショーツを着用するため、脚の発達具合はそこまで審査に影響しません。
さらに脚トレに気をとられ過ぎると肝心の上半身の発達が遅れる原因にもなります。
上半身に比べると脚は優先度が低い部位なので、脚トレに時間を割きすぎないように注意しましょう。
トレーニング中はベルトを巻く
脚トレは高重量を扱うことが多く怪我をしやすいので、怪我や事故防止のためにトレーニングの際は必ずベルトを巻いてください。
また、ベルトをしないでそのままやって腹圧がかかるとウエストが太くなってしまう恐れがあり、フィジークでは減点対象になる可能性もあります。
そのためウエストの細さをキープするためにも、しっかりベルトを巻いてトレーニングしましょう。
フィジークの脚トレに関するよくある質問
- スクワットだけじゃダメなの?
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スクワットだけではハムストリングスやカーフが、なかなか鍛えられにくいのが現状です。
複数種目でバランス良く鍛えるのがベストです。
- フィジーク選手はチキンレッグが多い?
-
全身をしっかり鍛え上げているボディビルダーと比べると、フィジーク選手はチキンレッグと言われても仕方のない部分はあるでしょう。
またゴリゴリに発達している上半身と比較して相対的にチキンレッグに見える場合もあります。
しかしトップのフィジーク選手は脚も入念に鍛えており、IFBB PROの湯浅選手や竹本選手などボードショーツがパツパツに見えるくらいの選手もいます。
フィジークを目指すなら最低限鍛えたい脚トレメニュー6選!
今回はフィジークを目指すための最低限必要な脚トレメニュー6選をまとめてみました。
フィジーク選手のような体型を目指してトレーニングを始めると、どうしても脚トレは後回しにされがちです。
たしかに他の部位よりも優先度は低いですが、脚トレには多くのメリットがあります。
適度に脚トレを実践すれば、全身の筋肉を発達させるのにも効果的です。
本記事で紹介した種目を上手に取り入れて、フィジーク選手のような理想の肉体を手に入れてください。