こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
筋トレを続けていると、実は大胸筋が3つに分かれていることを知り
あれ?実はしっかり鍛え分けができてなかったのか!?
と感じる人いるかとおもいます。
大胸筋は上部・中部・下部に分かれており、それぞれ鍛え方や種目が多少異なります。
そこで今回は3つに分かれている大胸筋のうち、上部の鍛え方について細かく解説していきます。
大胸筋の構造
大胸筋は身体の中でも非常に大きな筋肉の1つであり、図のように上部・中部・下部に分かれます。
いずれも身体の中心部の胸骨から上腕に向かって伸びており、上端は鎖骨、下端はみぞおちにつながっています。
それぞれの筋肉の作用は下記の通り。
- 上部:腕を前方に上げる
- 中部:腕を水平に閉じる
- 下部:腕を下方に下ろす
ベンチプレスで例えた場合は以下になります。
- 上部 ⇒ インクラインベンチプレス (斜め上に挙げるベンチプレス)
- 中部 ⇒ ベンチプレス (真上に挙げるベンチプレス)
- 下部 ⇒ デクラインベンチプレス (斜め下に挙げるベンチプレス)
大胸筋上部を鍛えるメリット
大胸筋上部を鍛えると大胸筋全体の立体感が増す、バランスが整うといったメリットがあります。
大胸筋の上部・中部・下部のうち、特に発達がしにくいのが上部であり、それを意識せずに鍛えていると中部だけが盛り上がりバランスの悪い大胸筋となってしまいます。
三角筋前部のトレーニングでも上部は一緒に鍛えられる場合が多いですが、鏡を見て上部の厚みがないのであれば大胸筋の1種目目に上部の種目をもってくるのがおすすめです。
大胸筋上部の鍛え方
通常、大胸筋を鍛える際は正面に押す動作ですが、この場合は大胸筋中部がメインで刺激が入ります。
一方、大胸筋上部を鍛える際は斜め上に押すような動作にする必要があります。
それを踏まえた上でのおすすめの鍛え方を紹介します。
インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスの正しいやり方
30-45度程度傾けたベンチ(インクラインベンチ)で行うベンチプレスをインクラインベンチプレスと呼びます。
インクラインに傾けることで大胸筋上部の動員が強まります。
ただし、ベンチの角度を上げすぎると三角筋に負荷が逃げる点に注意しましょう。
またフラットベンチで行う時より軌道が不安定になりやすいので、スミスマシンで行うのがおすすめです。
インクラインダンベルプレス
インクラインダンベルプレスの正しいやり方
インクラインダンベルプレスは、頭側が高くなるようベンチを傾けて行うダンベルプレスです。
これにより身体に対し斜め上にダンベルを挙げる軌道となり、大胸筋上部狙いの種目となります。
基本はダンベルプレスと同様ですが、正面に鏡がある場合は鏡を見ながらできる種目でもあるのでフォームの調節もしやすいのが魅力です。
また、ベンチの角度は30〜45度推奨ですが、45度までいくとショルダープレスのように三角筋にも負荷が乗りやすくなるので30度くらいがおすすめです。
インクラインダンベルフライ
インクラインダンベルフライの正しいやり方
インクラインダンベルプレスと同様、ベンチの角度を傾けた状態で行うダンベルフライです。
大胸筋上部を狙うために斜め上に持ち上げれる軌道を意識しましょう。
ケーブルフライ
ケーブルフライの正しいやり方
側方にあるケーブルを胸の前で閉じるようにして行う種目です。
常にケーブルの張力がかかっているので、動作全体で負荷が抜けないのがメリットです。
アタッチメントをどの高さにつけるかによって大胸筋の中でも上部・中部・下部と鍛え分けが可能で、上部を鍛えたい場合は下に付けて上に押し上げるように行います。
フィニッシュ時に内側に絞るようにして大胸筋の収縮を強く意識しましょう。
大胸筋上部を鍛えるコツ・注意点
大胸筋上部のメニューを知っている人は多いですが、細かいテクニックを知る人はあまり多くありません。
下記では怪我をせず、大胸筋上部を効率的に成長させていくためのポイントを3つ紹介します。
1種目目がおすすめ
上部・中部・下部と分かれている大胸筋のうち、とりわけ上部は発達しにくく中部・下部に比べて薄く見える人は多いです。
そこでおすすめなのが、上部を大胸筋の種目のうち最初にもってくるというもの。
種目の最初はスタミナが有り余っていることから、高いパフォーマンスを発揮できるので優先的に肥大させたい部位をもってくるというセオリーです。
実際にフィジーク選手やボディビルダーの多くが上部を最初に持ってきていることからも取り入れる価値があると言えますね。
肩や胸周りのウォーミングアップを入念に行う
胸のトレーニングでは高重量を扱うことで関節に大きな負荷がかかるので、ウォーミングアップを入念に行いましょう。
肩が痛いならリバースグリップがおすすめ
インクラインベンチプレスは肩関節に負担がかかるというデメリットがあり、重量が上がるほど肩の怪我のリスクが高まります。
それを避けるためにおすすめなのがリバースグリップ(逆手)で行うというもの。
特に大胸筋と肩を同時に鍛える時など関節に負荷がかかりすぎる場合は、時にリバースグリップを混ぜるのが良いでしょう。
大胸筋上部を鍛える時のおすすめグッズ
大胸筋上部を鍛える時、重量が上がってくると肩や肘、手首の怪我のリスクが高まります。
それらの怪我を抑えるために買っておくべき、おすすめの筋トレグッズを紹介します。
・エルボースリーブ
・リストラップ
エルボースリーブ
大胸筋上部は肩だけでなく、肘の怪我のリスクも非常に高い種目です。
ダンベルフライはそこまで負荷がかかりませんが、ベンチプレスやダンベルプレスは重量が上がると肘が痛くなります。
その痛みの緩和に効果的なのがエルボースリーブ。エルボースリーブは肘につけるサポーターのようなもので、ボディビルダーやフィジーク選手など高重量で鍛える上級者のほとんどが使用しています。
僕も実際に使っていますが、あるとないとでは肘の安心感が全く異なります。
初心者も重量こそ低くても、フォームの崩れから肘を痛めやすいので持っておいて損はないグッズと言えます。
リストラップ
大胸筋や腕、肩のトレーニング全般で手首に負荷がかかりますが、その負荷を抑えてくれるのがリストラップ。
手首を怪我してしまうと脚トレくらいしかできなくなるので、リストラップは最も最初に揃えるべき筋トレグッズといっても過言ではありません。
安価なメーカーから本格的なメーカーまでありますが、5つ以上リストラップを使ってきた僕の感覚では、値段が上がるほど硬さが増して保護力が高まるように感じています。
初心者を抜けて、一段とレベルアップを図る方であればゴールドジムのリストラップが最適ではないでしょうか。
大胸筋上部の鍛え方まとめ
今回は大胸筋上部の構造や鍛え方、細かいコツなどを解説してきました。
大胸筋上部は発達しにくい部位であり、バランスの良い大胸筋を手に入れたい方は特に優先して鍛えるべき種目と言えます。
そのためには1種目目にインクラインベンチプレスをもってきて、中部や下部の種目をもってくるなど工夫を凝らすのがポイントです。