トレーニングを効果的に行なうための3原理と5原則を徹底解説!

こんにちは!

パーソナルトレーナーのKOHRIMAN(@kohriman)です!

ダイエットやボディメイクを行なう際に、トレーニングを効率的に行いできるだけ早く成果を出したいと思う方も多いのではないでしょうか。

限られた時間の中でトレーニングを行なうのであれば、できるだけ効果があるやり方で着実に行いたいというのはだれしも思う事だと思います。

そこで今回の記事では、トレーニングの効果を最大限に高めるための知っておくべき3原理と5原則について、詳しく解説していきます。

目次

トレーニングの3原理とは?

3つのポイント
トレーニングの3原理
  • 過負荷の原理
    • 最低でも生活レベル以上の負荷をかけないと筋肥大(筋肉が太くなること)が生じない。
  • 特異性の原理
    • トレーニングの効果はトレーニングをした部位や動作に効果が表れる。
  • 可逆性の原理
    • 継続してトレーニングを行わないとトレーニングの効果が失われてしまう。

基本的にこの3つの原理に基づいてトレーニングを行なっていただくことで効果的に筋力がついてくることになります。

では1つずつ詳しくみていきましょう。

原理①:過負荷の原理

一つ目は過負荷の原理です。

人間は日常生活では自分の持っている最大筋力の20−30%を使用しており、それ以上の筋力増強には50%以上もの負荷が必要になります。

具体的に50%以上というと具体的な負荷量に関してはDeLorme(デローム)の漸増抵抗運動を用います。

DeLorme(デローム)の漸増抵抗運動とは

DeLormeトレーニングとは、筋力トレーニングの方法の一つで、簡単に言うとなんとかギリギリ10回の運動を行うことができる負荷量(抵抗)です。
Delormeトレーニングは、フランスの筋力トレーニング専門家であるA. Delormeによって考案されたもので、1939年に発表されました。

具体的な例として、大胸筋を鍛える代表種目のベンチプレスを行ったとしましょう。

この時、何とか10回上げ下げできたけど、11回目はできなかった負荷量が50kgとすると1/2の負荷量が25kg、3/4が37.5kgとなります。

具体的には以下のイメージです。

STEP
何とか10回は反復できたけど、11回目は無理な負荷量を10RM(repetition  maximum:反復最大負荷)とする。
  • 今回は仮に10RMを50kgと過程
    • つまりギリギリ10回できる重さが50kgという事
STEP
この10RM(50kg)を基準として、
  • 10RM(50kgの1/2の負荷量(25kg)で10回
  • 2−4分の休憩を挟み
  • 次は3/4(37.5kg)の負荷量で10回
  • 最後に10RM(50kg)の負荷量で10回を行う。
STEP
これを1セットとして合計3セットの合計90回行う。

表にまとめると以下の様になります。

負荷量50kgの場合

10RM負荷量回数休憩
1/225kg10回2~4分
3/437.5kg10回2~4分
10/1050kg10回2~4分

この方法の注意点として、筋トレを始めたばかりの方はかなりきつく、怪我や継続ができないリスクがあるため下記の方法から始めるのがおすすめです。

10RMの1/2の負荷量(25kg)を基準として、その更に1/2(12.5kg)、3/4(18.75kg)を20回ずつの合計60回行う

こちらも先ほどの例の場合として表にまとめると以下のようになります。

負荷量50kgの半分として25kgの場合

10RM負荷量回数休憩
50kg×1/2×1/212.5kg20回2~4分
50kg×1/2×3/418.75kg20回2~4分
50kg×1/225kg20回2~4分
横にスクロールできます。

DeLormeトレーニングはダンベルフライなどの単関節運動(アイソレーション種目)よりもベンチプレスなどの多関節運動(コンパウンド種目)に効果があります。

よくある質問

一般的な関節を動かして行う筋トレはDeLorme(デローム)の方法で行うといいと思いますが、プランクの様に静止した状態で関節を動かさないトレーニングの場合はどれくらい行えば良いのでしょうか?

一般的に最大筋力の40−50%の負荷量で最低15秒以上〜可能であれば60秒までを1日1回行うことが適切な負荷量となります。

しかし具体的に40−50%の負荷量とはどれくらいなのかは専用の機械が必要となるため、例えばプランクの場合では最低15秒、可能であれば45秒から60秒間何とか耐えられる様に負荷量の調整を行いましょう。

楽にするのであれば膝立ちで行ったり、キツくするのであれば片足や片手をあげたりすることで調整ができます。

筋トレに大事な回数と重量の前提となるRM法については、以下でも僕がしっかりと解説していますので是非ご参考ください!

筋トレ初心者必見!筋トレにおける重量と回数の決め方について徹底解説!

原理②:特異性の原理

原理

次に特異性の原理について説明します。

トレーニングの効果はトレーニングをした部位や動作に効果が表れるので、目的にあった鍛え方をしないと意味がない事にもなりかねません。

つまり、トレーニングでは刺激した部分にだけ効果が現れるという原理です。

先ほどのRM(何とかその回数まで運動が反復できる負荷量)の例で言うと1〜12RMまでの負荷は瞬発力を、13〜60RMまでは筋持久力を鍛えることができます。

例えば重量挙げや100m走など、主に筋の瞬発力が必要とされる選手が、20RMでのトレーニングしかしてないと競技に必要な筋力は鍛えられていないということになるので注意が必要でしす。

そのため今自分はどの様な目的でトレーニングをしているのかをしっかりと持つことが効果的なトレーニングをする上で非常に重要となってきます。

ここで瞬発力と持久力、どちらを鍛えたらいいかわからない方もいると思いますが基本的には両方満遍なく鍛えるのがおすすめです。

重量挙げの選手やボディービルダーの様に筋骨隆々なタイプを目指したければ瞬発力を、マラソン選手に様に細いけど引き締まったタイプを目指したければ持久力を主に鍛えていくのがいいでしょう。

原理③:可逆性の原理

継続

最後に可逆性の原理について説明します。

可逆性とは変化したものが元に戻ることで、トレーニングにおいては継続して行わないとトレーニングの効果が失われてしまうことを言います。

例えば、学生時代に部活をしていた方であれば引退してから久しぶりにやった時に、昔ほど動けなかったことがあるのではないでしょうか。

もちろん年齢による筋力の低下の影響もありますが、それと同様にトレーニングを行なっていなかったことによる影響ももちろんあります。

これが筋トレにも当てはまっており、具体的な日数はない様ですが、一般的には短期間の積み重ねは短期間で、逆に長期間の積み重ねは長期間で効果が失われることになるといわれています。

そのため3日坊主で辞めてしまい1ヶ月ほど休んで再開すると、3日間で積み上げたものがなくなってしまいますので毎日ではなくてもできるだけ継続することが大切です。

そのためまずは1週間でも継続して行うことで同じ負荷量でも少しでも楽に上げられる様な成功体験を得ることで継続しようというモチベーションになります。

こちらもご参考ください!

筋肉は筋トレをやめるとどれくらいで落ちるのか?具体的な期間について詳しく解説!

筋トレ効果を半減させる初心者がやってはいけない【筋トレ禁止事項9選】

トレーニングにおける3原理のポイント

3原理のポイント
  • 筋肉を太くしたいのであれば日常生活の倍以上の負荷量をかける必要があり、効果は最低3週間後から表れる。
  • 継続しないと効果が元に戻ってしまうため、まずは1週間・1ヶ月と続けることを目標にする。
  • 負荷量について、まずは10回何とか反復できる10RMの1/2の負荷量を基準としてその後更に1/2、3/4、1倍を20回ずつの合計60回行う方法から行っていくと効率的。

何事もそうですが、どんな理論よりも継続することが何より大事なのは筋トレも変わらないため、まずは継続するを目標にすることがポイントです。

続いてはトレーニングを効果的にする5つの原則についてです。

トレーニングを効果的にする5つの原則

トレーニングを効果的にして、ダイエットやボディメイクをより効率的にできる5つの原則について、実際に以下で見ていきましょう。

トレーニングを効果的にする5つの原則は、主に以下の通りです。

トレーニングにおける5原則

原則①:漸進性の原則

漸進性の原則とは、筋肉をつけるためには、負荷を徐々に高めていくことが必要という原則です。

例えば、この原則に従わずにいきなり強い負荷で筋トレを行うとどうなってしまうでしょうか。

そもそも筋トレというのは、筋肉を破壊して以前よりも強く強靭にすることが、主な目的です。

もちろん、筋持久力や筋肥大といったさまざまな目標はありますが、根本的な目標は徐々に筋肉を強くすることにあります。

トレーニングはいきなり筋肉を大きくすることができるのではなく、神経作用が強化されることで徐々に力がついていきます。

神経→筋肉の順番で、筋肉は強くなっていくのですが、神経を鍛えずに重い重量で強い負荷を与えてしまうと、筋肉に大きなダメージが与えられてしまい、肉離れなどの怪我をしてしまうリスクが高まってしまうのです。

そこでトレーニングでは、徐々に弱い負荷から始めていく必要があり、それが漸進性の原則になります

具体的には、10回できるギリギリの重さからトレーニングを始めることがおすすめです。

原則②:全面性の原則

全面性の原則とは、体全体を満遍なく鍛えましょうという原則です。

筋トレを続けていくうちに、トレーニングの好き嫌いは誰もが出てくるものでしょう。

しかしそのまま好き嫌いをして、1つの運動ばかりやっていても効果が薄く、負荷もかかりすぎてしまうため怪我の元になる可能性があります。

そのため筋肉だけを鍛えるのではなく、ストレッチや有酸素運動で、柔軟性や持久力を並行して鍛えることも重要です。

また筋肉は、片側だけではなく全身のバランスが重要になってきます。

特に鍛えたい筋肉があったとしてもその部分だけをトレーニングするのではなく、全身的にトレーニングをすることで、バランスよく怪我の無い身体を作ることができます。

原則③:意識性の原則

意識性の原則とは、トレーニング効果を高めるためには、意識をしながら動作を行うということが重要という事です。

どこを鍛えているのかを意識することで、トレーニングの効果を高めることができるという研究結果も出ています。

トレーニングを行なう際にも、筋トレの種目によって、どの筋肉を使って運動しているのかというのを意識することから始めてみましょう。

トレーニングを通じて徐々に知識がついてくれば、筋肉にピンポイントに負荷をかけることができるので、より効果的なトレーニングを行うことができるようになります。

様々な種目をこなす際にも、ゆっくり筋肉に負荷がかかっているところを意識しながら行なうようにすることが、おすすめです。

原則④:個別性の原則

個別性の原則とは、人はそれぞれ年齢、性別、身長、体重、筋肉量、運動経験、トレーニングにかけられる時間など、無数の違いがあるので、トレーニングの内容も人それぞれに違いを持たせないと効果が出ないという原則です。

人それぞれの生活や運動経験で、筋肉のつき方や柔軟性など千差万別になります。

例えば有名なユーチューバーや、アスリートが行なっている流行のトレーニングであるからといって、それがあなたに適しているトレーニングというわけではありません。

もし自分に合ったトレーニングとは何をすれば良いのか分からないという方は、まずはパーソナルトレーニングに通うなどしてみるのも効率的でおすすめです。

詳しくは以下もご参考ください!

筋トレ初心者にはまずはパーソナルトレーニングジムがおすすめな3つの理由

原則⑤:反復性の原則

反復性(継続性)の原則とは、反復し継続することで効果が出てくるという原則です。

トレーニングの効果は1回や2回ですぐに出るものではなく、何回も継続することにより生まれてくるものです。

しかし、筋トレの初期段階ではいきなり突然筋肉が太くなることはないので、モチベーションが上がらず継続することが難しいのも事実になります。

また、最初の目標設定が曖昧、高すぎる、負荷や方法が不適切で、怪我をしてしまうことでも継続が難しくなってきます。

そのための対策として、まずはできるだけ具体的な長期と短期の目標を立てましょう。

例えば、以下などです。

  • 長期目標→筋トレを行うことで、体を引き締めて−10kgしたいという目標を立てる
  • 短期目標→現在50kgの重さを1か月で70㎏まで挙げられる様になる

上記のように明確にすることで、少しづつ目標を達成する達成感を味わうことができるので、モチベーション維持に繋がる効果もありおすすめです。

トレーニングを効果的に行なうための3原理と5原則のまとめ

今回はトレーニングを効果的に行なうための3原理と5原則をまとめてみました。

トレーニングを行なう目的は、ダイエット・ボディメイクなど様々です。

しかしどんな目的であっても、トレーニングの効果を最大限に高めたいという気持ちは、共通しているのではないでしょうか。

そのためにも、今回紹介したような人間の身体に関する仕組み・原則をしっかりと抑えておくことで、より効率的にトレーニングを行うことができるでしょう。

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この記事の監修者

郡 勝比呂(こおりかつひろ) 郡 勝比呂(こおりかつひろ) ジムフィールド代表

「稼げるトレーナー」を作るパーソナルトレーナー養成講師。ベストボディジャパン公認ジャッジアドバイザー。NESTA JAPANアシスタントディレクター。All About メンズスタイルオフィシャルガイド。「遊ぶように鍛える」ジムフィールド代表取締役CEO

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