こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
筋トレをする人であれば「大胸筋」や「三角筋」などの筋肉の名称は知っているかもしれませんが、
内転筋ってどこの筋肉?
「内転筋」についてはあまり認知されていないのではないでしょうか?
しかし、この内転筋を鍛えることで下半身のシェイプアップや運動機能の向上など様々なメリットがあります。
そんな訳で今回は、内転筋とはそもそもどういう筋肉かなのか?鍛えるメリット、そして実際の筋トレ方法について解説してみたいと思います。
あまり聞きなれない「内転筋」とは
内転筋というのは、1つの筋肉の名称ではなく、大内転筋・長内転筋・短内転筋・薄筋・恥骨筋の5つから構成される筋肉の総称です。
そんな5つの筋肉の簡単な作用について見ていきましょう。
大内転筋
大内転筋は、内ももの中で一番大きな筋肉で、恥骨と坐骨から伸びて大腿骨の内側の広範囲についています。
長内転筋
恥骨の前から大腿骨に伸びている三角形の長い筋肉で、内に回転させる作用の他に関節を曲げる屈曲でも使われます。
短内転筋
短内転筋は他の筋肉に覆われているので、直接手で触ることはできません。
恥骨の後部から大腿骨に伸びる平べったい三角形の筋肉です。
薄筋
薄筋は、恥骨から膝を超えて脛骨(けいこつ)まで伸びている細い筋肉で、内向きに回転させる働きに加え膝関節の屈曲にも使われます。
恥骨筋
恥骨筋は恥骨から大腿骨の上の方に伸びている筋肉で、これは大臀筋と長内転筋の間にあるので触れません。
内転筋は股関節の内の骨盤の腸骨や、恥骨から膝の内についており、脚を開閉させたり、膝の曲げ伸ばしの際などに使われますが、日常生活上ではあまり使われない部分ですのでたるみやすいのが特徴です。
内転筋を鍛えるメリット
知る人ぞ知る内転筋ですが、実際鍛えるメリットはたくさんあります。
具体的なメリットは以下になります。
太ももの引き締め
太ももにある筋肉は非常に大きく、3つの種類があります。
内側・真ん中・外側であり、これらをバランスよく使えていると太ももの機能性が上がり見た目もよくなります。
ただし、内転筋の筋肉が弱かったり、鍛えていないと内側がうまく使われず、太ももの外側のみが発達し見た目がカッコ悪くなってしまいます。
更に、それが内股を引き起こしたりと健康上の問題も出てきます。
まずは普段履いている靴のかかとの減り具合を見て、もし左右差が大きくあれば内転筋をうまく使えていない証拠です。
そんな時は内転筋を鍛えてきれいに引き締めたいものです。
O脚を改善する
O脚は内転筋の筋力低下も関係しています。
そのため、内転筋のトレーニングを行うことでO脚を改善することができます。
内転筋を鍛えてしっかり機能するようにすることで、歩く時に膝関節が安定し、内側に脚を引き戻す事になるのでO脚の改善にもつながります。
O脚は外見上の問題だけでなく、膝や関節にも大きな負担となりますので、内転筋を鍛えてできるだけ改善したいところです。
骨盤の安定性
骨盤というのは、人間の真ん中に位置し上半身と下半身をつないでいる重要な箇所です。
ここが不安定になると、腰や股関節などに異常が発生し、身体の痛みにつながります。
内転筋を鍛えることで、中から筋肉を強化し骨盤を安定させることができます。
むくみの改善
特に女性は下半身のむくみが気になる人は多いでしょう。
内転筋を鍛えることでその筋肉が活性化し、下半身の筋肉をうまく使えるようになります。
そうなると、自然と血流が良くなるので老廃物をしっかり排出し、むくみにくい体質になります。
ダイエット効果
血流やリンパの流れがよくなるということは、脂肪酸などもうまく排出されるようになりダイエット効果が期待できます。
そもそも、下半身の筋肉は人間の身体の中でも大きな割合を占めており、内転筋を含め下半身を動かすことが高いカロリー消費につながります。
その他にも内転筋を鍛える事で以下のような様々なメリットがあります。
- 股関節の安定性を高める。
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- 内転筋は股関節を安定させる働きがあり、運動中のケガのリスクを軽減します。
- 姿勢の改善
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- 内転筋は、正しい姿勢を保つために重要な役割を担っており、内転筋を鍛えることで姿勢の改善につながります。
- 膝痛のリスクを軽減
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- 内転筋のバランスが悪いと膝の痛みにつながるので、鍛えることで膝の痛みを軽減し、ケガを予防することができます。
- 運動能力の向上
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- 内転筋は、ジャンプ、立ち上がり、サイドステップなどの動作に関与しているため、強化することでこれらの動作における運動能力を向上させることができます。
【自宅編】内転筋を鍛える自重トレーニング
まずは自宅でできる内転筋トレーニングをご紹介します。
器具など特別なものは不要ですので、だれでもすぐに実践できる種目です。
①ワイドスクワット
まずは、定番「ワイドスクワット」です。
これは通常のスクワットよりもワイドに行う種目で、内転筋にダイレクトに刺激が入るのが特徴です。
簡単そうに見えて、初心者の方は重りを持たない自重でも十分きついです。
ワイドスクワットの正しいやり方
やり方はシンプルですが、膝関節や腰関節を痛めやすい種目でもあるので注意が必要です。
膝については、お尻を下げる際に内側に入れすぎず爪先と同じ方向になるようにします。
腰は状態を前屈みにしすぎたり、反らしすぎると痛める原因になるので自然な真っ直ぐをキープします。
下げる位置は太ももが床に平行又は少し下になるレベルでOKです。
それを20回3セットほど行いましょう。
②サイドランジ
続いては「サイドランジ」です。
これも自宅で道具なしでできるおすすめの筋トレで、やり方はとても簡単です。
サイドランジの正しいやり方
このセットを3セット行います。
膝関節に負担がかかり怪我につながりますので、脚を踏み込む際に膝を内側に入れすぎないように意識してください。
しゃがむのはそこまで深くしなくても、自然にしゃがめる程度でOKです。
太ももと内側を意識して、踏み込んでみてください。
③サイドブリッジ・アダクション
続いては「サイドブリッジ・アダクション」です。
サイドブリッジ・アダクションの正しいやり方
これを左側も行い、これを左右交互2~3セット行います。
ポイントは身体を支えている時に捻ってしまわないようにします。
自重であっても結構きついですが、内転筋にじわじわと刺激が入るのがわかると思います。
④クローズドヒップリフト
「クローズドヒップリフト」は、内転筋だけでなくお尻の筋肉の強化にもなり、ヒップアップ、下半身の機能向上につながります。
これもヨガマットやカーペットの上で簡単にできます。
クローズドヒップリフトの正しいやり方
お尻を上に上げた際に、気持ち少し止めるのが効果的なポイントです
両太ももはしっかり閉じて、足の土踏まずあたりに体重を乗せるようにしてください。
呼吸も意識して、お尻を上げた時に吐くようにします。
もし負荷が軽い場合は、お腹の上にペットボトルなど何か重りになるものを乗せて行うのもいいでしょう。
【ジム編】内転筋を鍛えるマシントレーニング3選
続いては、ジムでできる内転筋のための筋トレを3つご紹介します。
バーベルやマシンなどを使い、より強い負荷でトレーニングができるのがジムの魅力です。
特に男性についてはできるだけジムの方がオススメです。
①ワイドスクワット
先に紹介した「ワイドスクワット」は、やはり優秀な種目です。
自重だけだと負荷が弱いという人は、バーベルなどの重りを持って行います。
そうすることで、より強い負荷を内転筋に与えられ、筋肉の強化・パワーアップにつながります。
ジムでのスミスマシンを使ったワイドスクワットの正しいやり方
爪先と膝はやや外向き
足を置く位置は身体よりも少し前にして、自重と同じで膝を内側に入れないようにします。
お尻を下ろす位置は、太ももが床と平行になるくらいか柔軟性がある人は気持ち少し下でもOKです。
ただし、万一怪我をしてはいけないので自分の可動域と相談しながら選びましょう。
バーベルやダンベルを使うワイドスクワットもありますが、スミスマシンを使うことで高重量が可能でありながらより安全に行えるという利点があります。
更に軌道も決まっていて初心者の方でも始めやすいのが特徴です。
バーベルたマシンで重りをもってスクワットを行う場合は、安全の為にも必ずベルトをつけて行いましょう。
②スモウデッドリフト
「スモウデッドリフト」は、お相撲さんのような体勢で行うデッドリフトです。
これもジムで高重量で行える内転筋にとても効く種目です。
スモウデッドリフトの正しいやり方
スモウデッドリフトは、通常のデッドリフトよりも足幅が広くより高重量を扱いやすいですが、腰を曲げながら上げると大きな怪我になるので気をつけましょう。
まず最初は、フォームを固めるという意味でも重りなしでバーベルのみで行うのがオススメです。(エアーでもOK)。
セット数は3セット、重量設定は10回できるくらいを目安にします。
③アダクションマシン
下半身の引き締めに効果的なアダクションマシンは、正式にはアブダクション/アダクションといい、それぞれ以下を鍛える効果があります。
- アダクション=足を閉じる動作
- 太もも内側、内転筋のトレーニング。
- アブダクション=足を開く動作
- 太もも外側と、お尻の筋肉を鍛えるトレーニング。
つまり今回のテーマである内転筋を鍛えるのはアダクションとなります。
アダクションマシンの正しいやり方
完全に戻すと負荷が抜けてしまうので、ギリギリのところでとめてまた閉じていく。
筋トレ効果を最大限高めるコツ
ここまで、内転筋を鍛える自宅筋トレとジム筋トレを解説しましたが、これらの効果を最大限高めるためのコツを知っておく必要があります。
どんなにいい種目でもポイントを押さえておかないと効果は半減します。
休憩をしっかり取る
まず、筋トレを行う際はセットごとの休憩をしっかり取ります。
休憩がないと、息が上がり筋肉にも疲労が溜まるのでベストパフォーマンスを発揮できません。
そうなると、フォームが崩れて内転筋という対象筋肉をうまく動かすことができなくなります。
休憩は呼吸が落ち着くまでしっかり取ります。
食事
筋肉を育てるのは食事です。
特に、お肉やお魚、卵などのタンパク質が筋肉のもとなので、これらをしっかり摂取します。
また、タンパク質に加えてご飯などの炭水化物も必要になるので覚えておきましょう。
お野菜もビタミンが豊富に含まれているので、おすすめです。
詳しくは以下をご参考ください!
睡眠
人間の筋肉は休息している時に成長します。
寝ている間に成長ホルモンが分泌され筋肉が育つので、睡眠習慣が悪い人はなかなか筋トレの成果が出ません。
毎日、同じ時間に寝て同じ時間に起きる、このようないいリズムを意識していきましょう。
内転筋ストレッチも効果的
内転筋を鍛えるためには、その筋肉の柔軟性も欠かせません。
そのため、筋トレの前後にはストレッチは欠かせなく、これを怠ると怪我や筋肉痛の原因にもなります。
ストレッチを行うことで柔らかくなり、血流が改善し、その筋肉が活性化しやすくなります。
普段身体が硬い人は、運動後やお風呂後など身体が温まっている状態で行うとよりストレッチしやすいです。
内転筋ストレッチの効果的なやり方
かなり太ももの内側が伸ばされるのがわかると思います。
こちらを全部で3セット行いましょう。
太ももの内側「内転筋」の筋トレ方法のまとめ
今回は下半身の見た目に大きく影響する内転筋に関する内容でした。
普段歩いたり自転車に乗っているだけではあまり刺激されない箇所ですが、鍛えるメリットは多々ありますので、今回ご紹介した筋トレ方法を参考に、できるだけトレーニングを習慣化しましょう。