どうも!
ファインドトレーナー編集部(@FindTrainer2022)です。
今回インタビューさせていただいた最高のパーソナルトレーナーは、鹿児島県生まれで社会人まで野球を続けた根っからのスポーツマンである末永直大さん。
スポーツ選手がトレーニーにあることはよくありますが、競技者から教える側に転身するギャップに悩みを抱える方は多いのではないでしょうか?
それは末永さんも例外ではありませんでした。
今回はそんな末永さんのこれまでの人生と、トレーナーというお仕事への考え方についてたっぷり聞かせていただきました。
店舗名:ジムフィールド十三店 西九条店 統括店長
氏名:末永直大(スエナガ ナオタ)
生年月日:1993年5月20日
出身地:鹿児島県薩摩川内市
トレーナー歴:4年
特技:記憶力 お客さんの情報をめっちゃ覚えますw
趣味:コーヒーを飲む、洋楽を聞く、Amazonのセールでガジェットを衝動買いw
尊敬する人物:両親、社長
トレーニングルーティン:週2から3 プッシュ、プル、足で分けます
好きなプロテイン:マイプロテインのミルクティー味をブラックコーヒーで割って飲むのやばいくらい美味しいです。絶対やってください!
末永トレーナーのSNS:Instagram Facebook
末永トレーナーが所属する整体、整骨院はこちら:健志整骨院 十三院
国家資格を取得し整骨院での勤務からパーソナルトレーナーに
本日はよろしくお願いします!
はじめに末永さんがパーソナルトレーナーを始めた経緯を教えてください。
よろしくお願いします!
末永さん:僕はずっと野球をやっていたんですが、高校最後の夏にベンチに入ることができず、応援団長を務めることになりました。
そのときに筋トレばかりしていたらやたらと球が速くなっていて、それによってひとつの成功体験が生まれました。
その後は高校を卒業して専門学校に進学しました。そこが柔道整復師の資格を取れる学校だったので、資格取得を目指しながら野球をやっていました。
専門学校で3年間野球をして、国家資格も合格したのですが、卒業後に整骨院で働くという選択肢を取らずにサラリーマンになって社会人野球を続けました。
そのまま野球を続けていたのですが、怪我をしてしまって、結果野球を引退すると共にお仕事も辞めさせてもらいました。
その後どうしようかと考えたときに、地元である鹿児島に帰るって選択肢もありましたが、都会に行こうと考えて大阪の整骨院に就職しました。ただ、当時はめちゃくちゃ乱れた生活をしていて体重が112㎏くらいまで太っていたんですよ(笑)
そのまま整骨院で働いていたんですけが、一年くらい経ったときに整骨院の社長に「整骨院にパーソナルジムを開くから、そこのトレーナーをやってくれないか」と言われて。
解剖学などの知識はありましたが、瘦せることや、トレーニングの専門知識などはなかったので1から学び直してトレーナーとしての活動が始まりました。
かなり野球に熱中していたのですね。
社会人まで野球を続けたのも自分の可能性に挑戦してみたかったのはあります。
社会人時代は企業チームではないのですが、クラブチームといった形で、いろんな会社で働いている人たちが部費を払って集まるような、とにかく野球をやりたい人たちが集まる環境でした。
そのためチームの意識も高く、都市対抗寸前の決勝までいけていました。僕は補欠でしたが(笑)
整骨院勤務からパーソナルトレーナーに
お金を払ってまで野球をやりたい人たちが集まる環境は良いですね!
その後整骨院に就職したわけですが、それまでにトレーナーへの関心が沸いたことはありますか?
「トレーナーをやりたい!」とまでは思っていなかったですが、お客様を施術しているときに「筋トレしたら良くなるのに」と思ったことはありますね。
更に「これからずっと整骨院で施術をしていくのかな?」と考えていたこともあり、そのときにパーソナルジムを作るお話をもらえたので、それが明確な目標となり良いきっかけをもらえたと思います。
専門学校で学んだ知識は生かされていると思いますが、専門学校に行ったのは整骨院の先生になることを考えていたからですか?
というよりも、野球をやれて、しかも手に職をつけられるという意味合いで専門学校を選びました。
専門学校といっても社会人チームの扱いだったので、かなり強い社会人チームと試合していました。
国家資格を取得したことは選択肢を増やすという意味合いでは良かったと思いますが、それがあるからといって慢心していたら意味がないですよね。
人を治そうと思ったら大義名分の資格がなくてもお客様を治したいという気持ちで色んなことを学ぶと思うんです。
ただしやはり資格があるというのは、お客様から見える第一印象としては大きなアドバンテージになるかなと思います。
トレーニングでもいろんな理論があるように治療でもいろんな理論があります。
それぞれの整骨院、治療家などいろんな考え方がありますので、資格も大事ですが、やはり現場で実践して学ぶ知識も大事です。
そこに関して言えば、整骨院もパーソナルジムも似ている部分はあります。
整骨院時代の経験から今に活きていることは多いんですね。
実際にパーソナルトレーナーとして現場に立ってみて感じたことはありますか?
よく言われることだと思いますが、トレーニーとトレーナーの違いを考えさせられましたね。
自分の理論を当てはめるだけではいけない。ベースとなる仮設は立てるけれど、常に当たり前を疑うスタンスは大事だと感じました。
僕はスポーツをずっとやってきた人間なので、でもスポーツをやってきた人間の感覚で伝えてもお客様には伝わらない。スポーツをやってきた人間の悪い癖で感情的な伝え方になってしまいがちです。
伝えたいけど伝わらないもどかしさ。やればやるほどお客様は心を閉ざしてしまい、最悪な場合辞めてしまう。
そのような伝え方の部分では苦労しました。
多くのトレーナーが難しく感じる部分ですよね。
そのような経験を踏まえてなにか心掛けていることはありますか?
トレーニングに限らずいろいろな話をしてコミュニケーションを取ります。
加えて、自分の話ばかりをしないように心掛けています。
相手が興味を持ち、話の流れ的に自分の話を投下したほうが良いと判断したときは自分の話もします。
元々興味を持ったらとことん調べてしまう性格なので、お客様が与えてくれた情報に対して広げていく力には長けているんです。そういった面でも満足度向上に繋げられているのかなと思っています。
酒、遊び、タバコ、ギャンブルにハマった不摂生時代
豊富なボキャブラリーはトレーナーにとって武器になりますよね。
体重が112キロまでいったときは過食ですか?
めちゃくちゃ過食でしたね。不摂生の塊でした。
酒、遊び、タバコ、ギャンブルにハマってしまっていましたね。。。
野球時代も好きだったんですけど、野球を辞めた後は時間が有り余ってしまって良くない方向に進んでしまいまい、野球に向かっていたエネルギーを酒遊びやギャンブルに注いでしまいました。
勿体ない時間を過ごしたと思いますが、ギャンブルも一つの嗜好ではありますので、今ではお客様とネタにして盛り上がることもできます。
そういう意味では良い経験だったなと思います。今では全くやらなくなりましたけどね!
過去の経験を現在に生かしていますね!
ギャンブルなどは辞められないと聞きますが、なにか辞めるきっかけがあったのですか?
僕は大阪で何か成功したくて来たんですが、時間だけが過ぎてしまい、なにをしているんだろうと考えていました。
そんなときありがたいことに、成功されている経営者の方たちとお話をさせて頂く機会があり、考え方を学ばせていただきました。
その中で、当たり前ですが、誰も無駄な酒遊びやギャンブルに時間をかけている人はいませんでした。
「あんな人に俺はなりたいのにこんなことを続けても成功できるわけがない」と思い、スパッと辞めれるきっかけになりました。
とはいえお酒は好きなので、人との大事な付き合いとしてスタッフやお客さんと楽しく意味のあるお酒は飲みます。
現在は店舗の責任者も任してもらっているので、責任感を持てたことも頑張れている要因のひとつです。
「100万回の説得も1回の納得には敵わない」
良い環境で出会った方から学び、行動に移したのですね。
店舗責任者を担っていますが、難しく感じる部分はありますか?
やはりお客様の継続率を高めていくことを大切にしていますし、試行錯誤を繰り返している部分でもあります。
先ほど述べた話と繋がるのですが、継続率を高めるためにしている心掛けがあって「100万回の説得も1回の納得には敵わない」という言葉を常に胸に置いています。
お客様を説得するのではなく、納得してもらうような声掛けやトレーナー側の行動を意識しています。
どれだけトレーナーが「運動をしてください」や「食事制限をしてください」と説得をしても、お客様が「自分の理想の身体を作るんだ!」と納得していなかったら継続はしないですよね。
心の奥底から納得してくれていたら、トレーニングは続くと思うんですよ。
これができればお客様の継続率は高まりますし、継続することで身体が変わってく喜びを得られる。
もちろん継続してくれたら私たちも嬉しいですし、会社のためにもなります。
結果みんなが良い方向にいけると思うんですよ。
したがって、相手をコントロールしようとするのではなく相手がわかってくれるようにこちら側から心掛けていく。
継続率を高めてもらえるように、お客様が成功体験を通じて深い納得を得られるようなサポートや声掛け、立ち振る舞いをしていくように意識しています。
お客様に寄り添った考え方ですね!
そういった考え方は元々持ち合わせていたのですか?
トレーニーになったばかりの頃は全く考えていませんでした。
いかにお客様を体力的に追い込んでいくか、どれだけ売り上げを伸ばしていくかしか考えていなかったので上手くいきませんでした。
ジムをオープンした当初は2人でやっていたのですが、もう1人が辞めてしまって自動的に私が責任者をやるような形になりました。
それをきっかけにして自然と責任者の自覚が芽生えてきて、部下にどうやって伝えるかなどを試行錯誤するようになりました。
結果、自分の行動に対して相手がなにかを感じて行動を変えてくれる、そのような意識を持つようになりました。
置かれた立場が考え方を改めるきっかけになったんですね。
地元である鹿児島に戻ってなにかをやりたい気持ちはありますか?
戻って住みたい気持ちは特にないです。
ですが、必ず成し遂げたい人生の目標があって、それは地元の高校とかクラブチームが全国レベルで活躍できるようなトレーニングや身体のケアができる教育システムを作りたいと思っています!
部活をやってきた人であれば分かると思いますが、強く言葉で教え込まれる外的コントロールが強いじゃないですか?
そういった良くない伝統を変えられるような施設を作りたいと思っています。
これを考えたきっかけは、整骨院やパーソナルトレーナーとして活動をしてみて、地元のトレーニングやケアに対してのレベルの低さに愕然としたんです。
これは私の個人的な考えですが、都会に比べると田舎は情報量が少ないと思います。
お客様がトレーニーを選べないように、子供も指導者を選べないので指導者のレベルを上げるためにアップデートする必要があると思っています。
そのため、そういったものを伝えていける人になりたいです。
前向きな声掛けや成果報告これらがあるだけでトレーニングを楽しく継続できる。
トレーナーの枠を飛び越えた素晴らしい目標ですね!
これまで担当してきたお客様で印象に残っている方はいますか?
たくさんありますが、先ほど述べたお客様に行動を促すのではなく、こちらの行動や声掛けで気づいてもらうような意識をするようになったきっかけがあります。
その日、私は凄く疲れていたんですが、そんなときにレッスンを担当したお客様が開口一番に「体重が減ったんですよ!」と嬉しい報告をしてくれて、1時間のレッスンをとても明るく前向きにやれたんですよ。
たまたま次のお客様も嬉しい成果の報告をしてくれたんですが、私自身、疲れていたことを忘れて楽しくレッスンができました。
前向きな声掛けや成果報告これらがあるだけでトレーニングを楽しく継続できる。
そんな気持ちになってもらえるようにトレーナーが行動をしていく。
それをお客様から学ばせてもらう貴重な体験となりました。
前向きな気持ちを持てば楽しい時間を過ごすことができる。
お客様だけでなく、トレーナーもそうですよね。
トレーニング指導の面でうまくいかなかったと感じる部分はありますか?
お客様の目的に対して、自分のやらせたい種目を、私の固まった考えや枠にはめてやらせてしまっていたことがありました。
しかし、トレーナーは一種のコンサルだと思っているので、常識に囚われないトレーニングも正解だと考えるようになりました。
例えば、瘦せたいお客様に対してレッスンの時間にトレーニングをするのではなく、一緒にバイキングに行って食べて良いモノと良くないモノを確認する。
これも一種の食事のトレーニングじゃないですか。
お客様の求めることに対してめちゃくちゃ柔軟に対応するようにした結果ですね。
自分の固定概念に沿って指導するのではなく、いろいろな角度からアプローチするようにしています。
あとはカウンセリング時にひたすら理論を話して私が一方的に話している時期もありました。
当然、お客様の悩みは明らかになりませんし、悩みを共有できないので続きませんよね。
そういった反省を踏まえて、とにかく傾聴して相手のことを知るように心掛けています。
いろいろな経験をして考え方や行動が変わってきているのが、よくわかりますね!
最後にこれからの目的を教えてください。
店舗の売り上げを伸ばしていく、店舗拡大をしていく、これらはもちろんのこと、2人いるかわいい部下を成功させてあげたいと思っています。
そしてお客様や会社で関わってくださるお客様を幸せにしていきたいです。
もちろん私自身も成功したいですが、それはお客様や周りの方を幸せにして叶う目標なので周りの人を大切にして小さなことを積み重ねていきたいです!
インタビューを終えて
ワイルドな見た目とは裏腹に論理的な考えと知性を感じさせる話し方。
このギャップに多くの人は魅了されているのだろう、と感じさせられるインタビューでした。
人から学び、自分の考え方や行動に活かしていく前向きな姿勢が非常に魅力的でした。
大きな目標をお持ちになっている末永さんのこれからの更なる飛躍に期待です!