なぜここまでフィットネスに情熱を傾けるのか?
こんにちは!
ファインドトレーナー編集部(@FindTrainer2022)です。
今回は「ファインドトレーナー」の運営を手がけるパーソナルトレーナーのKOHRIMANこと郡 勝比呂(こおりかつひろ)にインタビューしてみたいと思います。。
KOHRIMANは現在、全国に25店舗のパーソナルトレーニングジムを展開するフランチャイズ本部の代表取締役を務めながら、NESTA全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会の副理事(アシスタントディレクター)も兼務。
他にもパーソナルトレーナー養成スクール「スポーツトレーナー大学」の設立をはじめ、「ベストボディ・ジャパン」のジャッジアドバイザーや、「ミスなでしこ日本」などの全国のさまざまなコンテストの審査員など、フィットネス産業を盛り上げる活動を日々全力で行っています。
パーソナルトレーナーの仕事だけでも多忙な中、KOHRIMANはなぜここまで活動の幅を広げて精力的にフィットネスに情熱を傾けるのか? その活動の源流は何なのか?
KOHRIMANに、そのフィットネスに対する“KOHRIMAN流のフィットネス哲学”を聞きました。
「稼げるトレーナー」を作るパーソナルトレーナー養成講師。
ベストボディジャパン公認ジャッジアドバイザー。
NESTA JAPANアシスタントディレクター。
All About メンズスタイルオフィシャルガイド。
「遊ぶように鍛える」ジムフィールド代表取締役CEO
フィットネスで日本を明るくしたい
改めて今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
KOHRIMANさんは「ハイブリッド型パーソナルトレーナー」という新しいジャンルを切り開いています。
その名の通り、単なるパーソナルトレーナーの枠を超えて幅広く活躍さてれています。なぜそのような呼び方にしているのですか?
KOHRIMAN:今はコンテストなどの審査員を行うこともありますが、私自身、もともとボディメイクコンテストに出場していて、カッコいい身体とアクティブに動ける身体づくりにこだわりを持っています。
また、パーソナルトレーナーといっても、個人相手に教えるだけではなく、グループレッスンも行っていますし、ITにもある程度精通しているのでホームページなども自分で制作しています。
これらすべてを含んだ意味を込めて、「ハイブリッド型パーソナルトレーナー」という呼び方をしています。
これまでのKOHRIMANさんの経歴が大きく関係しているのですね。
KOHRIMANさんはフィットネス業界に長く携わる中で、さまざまな事業を展開していますが、その原動力は何ですか?
KOHRIMAN:私がフィットネス業界で成し遂げたいことは、大きい夢でいうと「根本から日本を明るくしたい」ということです。
そのために、本当に価値のあるフィットネスを多くの方に提供していきたいと考えています。
短期的な結果に囚われるのではなく、たとえば2カ月間の集中的なダイエット期間を終えた後も運動を楽しく継続して、自身の人生をより良い方向に持って行くための手段としてフィットネスを楽しんでもらいたいと考えています。
そういった方が多くなれば、少しずつ日本を明るくしていくことができると思っています。
フィットネス業界も以前に比べたら盛り上がってきていますが、短期的な利益ばかりを求めていたら、フィットネスを通して日本を良くしていくことなんて絶対にできません。
フィットネスを通して社会貢献できることはたくさんあると思っています。
いろいろな事業をやっていく中でも、根っこにある自分の思いを大切にしていきたいですね。
フィットネスで日本を良くするために必要なこと
KOHRIMANさんが代表を務めるジムフィールドでは「楽しく運動をする」をモットーに運営されていますが、ジム経営の土台にも「フィットネスで日本を良くしたい」という強い思いが込められているのでしょうか?
KOHRIMAN:私はジムフィールドの他にも「稼げるパーソナルトレーナーを育成する」をスローガンにトレーナー育成スクールを行っていまして、ジムフィールドのトレーナーになるにはそちらのトレーナースクール受講が必須となっています。
目の前のお客様に満足してもらうことが私たちの最重要課題であり、それができなければ「フィットネスで日本を良くする」なんて絶対にできません。だからこそ、お客様に満足してもらうためのパーソナルトレーナー育成には非常にこだわっています。
パーソナルトレーナーとしての知識はもちろん、お客様との関係を強固にするためのコミュニケーション能力、お店の売上を伸ばしていくためのビジネススキルなど、すべてにおいて高い水準を持ったトレーナーがジムフィールドには揃っています。
パーソナルトレーナーにとってお客様と良好な関係を築くことは非常に大切なスキルで、お客様が楽しく運動を継続して、成果を上げていくためにコミュニケーション能力は外すことができません。
具体的にはどういったスキルを教えているのですか?
KOHRIMAN:今まであったパーソナルトレーナースクールは、トレーニングのやり方や身体の動かし方を中心に学んで、現場に出ていくことが多かったと思います。それもパーソナルトレーナーとして重要なことではあります。
しかし、パーソナルトレーナーはどこまでいってもサービス業なので、お客様との対話や店舗の売上を伸ばしていくためのビジネススキルはさらに大切なスキルと言えます。
トレーニングのやり方にどれだけ詳しくても、お客様に正確に伝えられるコミュニケーションスキルがなければパーソナルトレーナーとして成り立ちません。だからパーソナルトレーナーとしての基礎知識はもちろん、サービス業として現場に出てすぐに役立つスキルを教えています。
私自身、フィットネス業界に20年近くいますが、同世代で私と同じように長く続いている方はそんなに多くはいません。
パーソナルトレーナーはトレーニングを教えるだけで長くやっていくことは辛くなってくるんですね。だから発信力を身につけたり、将来の展望を持ったりするなどの重要性もお伝えしています。
パーソナルトレーナーとして最も大切なこと
KOHRIMANさんが考えるパーソナルトレーナーとして最も大切にしていることは何ですか?
KOHRIMAN:やはり先ほど述べたトレーナースクールでも伝えているように、コミュニケーション能力です。
パーソナルトレーナーとしてトレーニングについて詳しいことは当たり前です。しかしそれだけではダメで、お客様の満足度を上げるためには、お客様の潜在ニーズを引き出すためのコミュニケーション能力が非常に重要だと思います。
ジムフィールドのトレーナーには、①入会対応、②お客様の成果を出す、③お客様から新規会員様の紹介を頂くーーこの3つを大切にしてもらっています。
これはパーソナルトレーナーとして力をつけていくためにとても大切なことです。入会時はお客様の悩みや目的を引き出すためのカウンセリングを徹底して行います。これが目的を確認してそこに向かってトレーナーとお客様が一致団結して頑張っていくためのベースとなります。
お客様の成果を出すためには、理論に乗っ取ったトレーニングだけをしていてはいけません。お客様が楽しく運動を継続できるようにトレーナーが雰囲気づくりを行い、目的に対する進捗を常にお客様と共有することで、ブレずに進んでいけます。
ひとつの目的を達成したら、また新たな目的を設定していければさらに満足度は上がっていきます。
あとはお客様に付加価値を感じてもらうことも大切にしています。
ダイエット目的で入会された方であっても、トレーニングを通して「姿勢が良くなった」「肩こりが治った」などの付加価値を感じてもらえると、「あ、そういえば知り合いに肩こりを気にしている人がいたから紹介してみよう」とつながっていきますよね。
ジムフィールドではこのようなビジネス思考をトレーナーに求めています。
もしKOHRIMANさんが今、新卒のパーソナルトレーナーだとしたら、現在の立ち位置まで上がっていくためにどのような戦略を立てますか?
KOHRIMAN:結果を出していて、尊敬できる人物の下で徹底的に学びますね。
どれだけ無理難題を課せられても、しがみついて愚直にがんばっていけば、実を結ぶと思います。
私自身、さまざまな事業を展開して現在の立ち位置に来るまでに20年かかりましたが、誰かの下でがんばっていれば、もっと早く今の位置まで来ていたかなと思います。「損をして得を取れ」という言葉があるように、失敗して遠回りしたからこそ今の結果につながっている部分は必ずあると思っています。
先ほども述べたように、まずは自分のやりたいことを明確にして、そこに向かってがんばっていくのが一番ではないでしょうか。
テーマは「遊ぶように鍛える」
多くのパーソナルジムではトレーナー間によるスキルの違いによってお客様満足度が左右されると思いますが、ジム経営者の立から見た場合、その点はどのように考えますか?
KOHRIMAN:ジムフィールドでは基本的にトレーナーが毎回変わるシステムを採用しており、トレーナーによるスキルの差によってお客様満足度が下がらないようにトレーニングレベルの平準化にこだわっています。
トレーナースクールでマニュアル化されたトレーニングのやり方やコミュニケーションスキルを学ぶことができるので、ベースの部分は同じレベルを保つことができていると思います。
そこから現場に出て自身で感じたことや、個性を発揮してもらいお客様満足度を高めています。
成果を出すためのマニュアルを叩き込んでいるので、トレーナーによるスキルの差はそこまで生まれていないと思います。
パーソナルジムにとって最大の責務である「お客様満足度」を高めるためにはこだわり抜いたマニュアルが重要ですね。
これまで多くの事業を行い、フィットネス界に影響を与えてきたKOHRIMANさんですが、現在最も力を入れて取り組んでいる事業を教えてください。
KOHRIMAN:先ほど紹介したジムフィールドのプランのひとつである2カ月間の集中ダイエットを多くの方に体験してもらい、結果を残していきたいと考えています。
2カ月でダイエットを成功させることは、実はそれほど難しいことではありません。食事制限+運動を厳しく行えば達成することはできます。
とはいえ、ひたすらキツイことをしてストレスを抱えて、運動を継続することができずリバウンドしてしまっては本末転倒です。
2カ月のプランが終わった直後の少しの間だけ、ダイエットできていればいいと考える方はいないと思います。
その後も体型をキープしながら運動を楽しく継続して、食事も楽しんでいきたいですよね? それこそが本体のフィットネスの目指すところであり、トレーナーが求めなければならない成果です。
2カ月でダイエットを成功させるのはもちろん、その後も楽しく運動を継続して自身の人生をより豊かにできるような習慣をつけてもらいたいのです。
でも、これは簡単なことではありません。
お客様とトレーナーの意思疎通を密にして行い、目標に向かってがんばっていく必要があります。
だからジムフィールドでは、コミュニケーション能力を大いに発揮して、フィットネスを通してお客様の人生をより良いものにしていくためのプランとなっています。
そのような方を一人でも多く増やすことができれば、先ほど述べた大きな夢である「フィットネスで日本を良くする」に近づくことができると思うので、それが現在最も力を入れている事業のひとつですね。
短期的な結果にこだわるのではなく、お客様の今後の人生を豊かにするための画期的なプランですね。
2カ月間集中短期ダイエットプランの詳しい内容を教えてください。
KOHRIMAN:このプランの最大の特徴は、ダイエットにおいて必須である食事と運動の2つで結果を残すためにこだわり抜いた内容となっています。
食事内容は短期間で結果を残しやすい「ケトジェニックダイエット」を採用しています。
これは、ダイエットの一番の課題である食事をできるだけストレスなく行うために、ダイエットサポート食「KETOS」を採用したダイエットになります。
専用のケトジェニック食を配達するので、非常に管理がしやすいですね。栄養価が高いのはもちろんですが、プロの料理人の方にレシピ開発をお願いしているので、美味しく食べてダイエットを進めることができます。
摂取カロリーと消費カロリーを計算して、科学的にダイエットを進めていくために、消費カロリーを可視化できるアプリやAI自動食事計測ツールを使用しています。成果を可視化してモチベーションが高い状態を保つことができます。
パーソナルトレーナーによる月2回30分の食事指導も行っていますので、一人でストレスを抱えることなく、専門家の知識と経験に基づいたサポートを受けて効率的に結果を出していくことができます。
運動は「遊ぶように鍛える」をテーマにしており、楽しく継続できてなおかつ結果を出せるメニューを提供しています。
単純動作の辛い運動ではなく、楽しさを追求したファンクショナルトレーニングをメインにしています。
楽しくやりながら身体に刺激を入れるためには、パーソナルトレーナーがお客様とコミュニケーションを取りながら行っていく必要があるので、ここは腕の見せどころですね。
運動、食事、どちらにおいても高い水準を持ったパーソナルトレーナーが引っ張ってくれるのでお客様には安心して楽しんでもらえると思います。
この2カ月間でダイエットを成功させることはもちろんのこと、食事や運動に関する正しい知識、やり方を理解して今後の習慣にしてもらうためのサポートを全力で行わせて頂きます。
何かに挑戦しなければ失敗もできない
フィットネス産業の発展により、パーソナルトレーナーを志す若者も増えてきていると思いますが、そのような若い世代に伝えたいことはありますか?
KOHRIMAN:多くの若い方は「筋トレが好き」「教えることが好き」と思い、フィットネス業界に入ると思いますが、「自分が何をしたいか」を大事にしていろいろな挑戦をしてもらいたいと思っています。
私自身、いろいろな挑戦を重ねて大きな失敗を何度も経験してきましたが、今となってはすべて良い経験になっています。
何かに挑戦しなければ失敗することもできませんし、失敗することでその人の味が出て発言の重みが出てくると思います。
何も挑戦せず、失敗もしたことがない人の発言と実際に挑戦して失敗をした人間の説得力や重みはまったく違ってきますからね。
何かに挑戦すれば失敗することも必ずありますが、若い人にはその失敗を悲観することなく、むしろプラスに捉えてどんどん挑戦してもらいたいですね。
自分が人として成長していく中で挑戦は常にしなければならないし、挑戦をすれば失敗はつきものなので「そこから何を学べるか」が大事だと思います。
失敗をしたくて失敗をする人間はいませんが、何かに挑戦をしなければ何も始まりません。自分が何をしたいか、これを大事にして長期的な視点を持つことも大事ですね。
短期的な利益を求めていては、必ずうまくいかなくなります。
自分が大切にしている考えを軸に持って、5年、10年先の長期的な利益を求めていく心構えを持ってもらいたいです。
挑戦することなくのらりくらり生きてきている人と、挑戦してどん底に落ちるほどの失敗を経験したことがある人なら、どちらの人の話を聞きたいと思いますか? 恐らく後者ですよね。
自分のやりたいことに向かって失敗するのであれば、その経験は必ず今後に生きてくると思います。
加えて、パーソナルトレーナーとしてトレーニングを教えている間はどこまでいっても身体を動かす労働収入なので、年齢を重ねても続けられるか?と言われれば不安定な部分もあると思います。
なので、パーソナルトレーナーをやりつつ、発信力や事業を展開できる力を身につけて欲しいですね。
不安があるからこそ大きな夢や目標を持つ
パーソナルトレーナーが「新しいことに挑戦する」となると「ジムを開業する」ということがまず思い浮かびますが、他に何かおすすめできることはありますか?
KOHRIMAN:もちろんジムを開業することもひとつの挑戦ですが、パーソナルトレーナーだからといって「ジムをやらなきゃ」と囚われる必要はないと思います。
私はパーソナルトレーナーをしながら営業の仕事や、新幹線内での売り子(パーサー)などパーソナルトレーナーとはまったく関係のないの仕事も行いました。それが無駄な経験だったとは思いませんし、巡り巡って新たな仕事につながる可能性もありますからね。
日本人はゼロから何かを生み出すよりも、現在出来上がっているものに何かをプラスしてさらなる価値を生み出す能力に長けています。
なので広い視野を持って「これで決めた!」というものを見つけて欲しいですね。
あとは発信力を磨くといった点で、自分の考えを文字に書き留めてまとめることをおすすめします。
「あの時はこういうことをしていて、このようなことを考えていた」と、自分の考えをまとめて話せる人間は強いですよ。
自分の考えをまとめることができれば、お客様にうまく伝える方法も多様になりますし、それが結果的にコミュニケーションスキルやお客様満足度の向上につながっていきますからね。
パーソナルトレーナーだからといって、良い意味でフィットネス業界にこだわりを持ち過ぎず、広い視野を持つことが大切ですね。
若い世代の方たちの中にはパーソナルトレーナーを目指す方も多いと思います。
しかし、実際にパーソナルトレーナーになってみて今後の人生設計に不安を抱えている方も多いかと思います。そういった方に何かアドバイスはありますか?
KOHRIMAN:大きな夢や目標を持つことですね。
将来の不安は誰でも抱えていると思いますが、そこばかりを考えていると挑戦することはできません。
不安が先走って、リスクを回避して守りに入った行動をしてしまいますからね。「この先どうなっていくか?」ということばかりを考えていても答えは出ません。
コロナ禍がこれほどまでに長く続き、人生に大きな影響を受けるとは誰も想像できなかったでしょう。
これからさらに大きな問題が起きて、ビジネスどころの話ではなくなるかもしれません。でも先の不安ばかりを意識していたら、目先のことに全力を出すことはできないでしょう。
「自分はこれで行く!」と決めたことを大事にして、まずは目の前のお客様を大切にする。地道に行動していれば、必ず結果はついてくるはずです。
私も「フィットネスで日本を明るくしたい」という大きな夢に向かってまだまだ道半ばですが、これからも挑戦をしていくことに変わりはありません。
挑戦をすれば、失敗をする可能性もありますが、そこから学び、強くなって立ち上がればいいだけ。
大きな目標を持ち、一緒にフィットネス界を盛り上げていきましょう。
KOHRIMANのインタビューを終えて
さまざまな経験を積んでたくさん失敗して、それでも「フィットネスで日本を明るくしたい」という大きな目標に向かって挑戦し続けているKOHRIMAN。
これからもたくさんの人を巻き込んでフィットネス人口を増やし、フィットネスで日本を明るくしていってもらいたいと思います!