こんにちは!
BEYOND中野店店長の早乙女(@saotome_takutoshi)です。
フィットネスのコンテストを観たことのある方なら、「IFBB」という言葉に聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。
最近では、著名なフィットネスYouTuberたちの多くが「IFBBプロ」と名乗るようになりましたが、実際その実情を詳しく知る人はあまり多くはないと思います。
そこで今回は、IFBBの概要やIFBBプロの日本人選手、主要なIFBBプロの大会などを紹介してみたいと思います。
IFBBとは
IFBBとは「国際ボディビルダーズ連盟」という世界でも長い歴史を持つ、世界最大規模のボディビル団体のことです。
1946年に設立された非常に歴史の古い団体で、アーノルド・シュワルツェネッガーを始め、多くの有名選手が活躍してきました。
1967年にIFBBで初となるボディビルの世界大会がおこなわれました。
そしてその4年後の1971年にはオリンピック承認団体のGAISF(国際スポーツ団体連合)にも加盟しています。
ボディビルダーやフィジーカーの世界一を決めるオリンピアは、今や世界で最も注目度の高いコンテストです。
日本人ではボディビルダーの山岸秀匡選手などが出場し好成績を残しています。
日本では、FWJ(Fitness World Japan)と呼ばれるIFBBの下部組織も存在します。
FWJ (Fitness World Japan) とは、フィットネス競技に関するコンテストの企画・運営・競技選手のサポートを行う選手支援企業です。
FWJは IFBB Professional League の NPC Worldwide (National Physique Committee) の傘下にあり、アマチュア最高峰ボディコンテスト「Olympia Amateur Japan」や、プロコンテスト「Japan Pro」「Tokyo Pro」を開催しています。
FWJは、もともと「NPCJ (National Physique Committee Japan)」の名称で活動していたが、2020年1月1日から現在のFWJに改名されました。
FWJとは?NPCJとの違いや出場方法、カテゴリーを徹底解説!
IFBBエリートプロとIFBBプロ
2017年にIFBBは、考え方の違いから「IFBBエリートプロ」と「IFBBプロ」に分裂しました。
IFBBエリートプロは「ボディビルをオリンピック競技にしたい」という思惑があるため、クリーンさを徹底しようとドーピングを禁止しています。
一方、IFBBプロはコンテストのエンターテイメント性を重視しており、ドーピングチェックが行われず事実上黙認されています。
日本の場合、IFFBエリートプロになるにはJBBFでの上位入賞、IFBBプロになるにはFWJでの上位入賞が必要です。
JBBF (日本ボディビル・フィットネス連盟) とは、日本のボディビル界の草分け的団体です。
JBBFは「日本ボディビル・フィットネス連盟」の頭文字の略であり、1955年(昭和30年)に発足しました。
JBBFは、日本のボディビル団体で最も古い歴史を持ち、現在でも圧倒的な競技人口を有しています。また、JBBFは、ドーピングチェックを行うことで、スポーツの精神を守ることを重視しています。
JBBFとは?大会優勝経験者が団体の概要やカテゴリー、出場方法について徹底解説!
IFBBエリートプロはタレントとしても活動する横川尚隆選手などごくわずかではありますが、FWJは非常に人気を博しており、多くの日本人IFBBプロを輩出しています。
IFBBエリートプロとIFBBプロについて詳しくはこちらもご参考ください!
IFBBプロとIFBBエリートプロの違いを徹底解説!特徴や取得方法、収入やその後についても紹介
日本人の代表的なIFBBエリートプロとIFBBプロ選手
ここからは、まずはIFBBエリートプロとIFBBプロの代表選手を紹介していきます。
主なIFBBエリートプロの選手
横川尚隆 選手
横川尚隆選手はトレーニング歴5年ほどでJBBFのトップビルダーを決める大会「第65回男子日本ボディビル選手権」で優勝を果たし、日本一のボディビルダーの称号を獲得した若手トップビルダーです。
一時期はBEYONDの麻布十番店でトレーナーとしても活躍してくれていました。
以下は当時のTwitterです。
横川選手はアウトデラックスなどバラエティ番組では天然でお茶面な一面もありますが、大会での仕上がった身体は紛れもなくワールドクラスです。
これからもIFBBエリートプロとしてますます活躍に目が離せません。
主なIFBBプロの選手
山岸秀匡 選手
山岸秀匡選手は2003年にIFBBプロの資格を獲得して以降、世界最高峰の大会オリンピアでは最高3位、アーノルドクラシックでは優勝と多くの世界大会で上位入賞を果たしています。
「ビッグヒデ」の相性で日本人だけでなく、海外のボディビルファンからも親しまれています。
また日本のトップボディビル選手やトップフィジーク選手が大会前に山岸選手の元へ訪問し、指導してもらうということもよくあるそうでトレーナーとしても超一流の腕前です。
小池友仁 選手
小池友仁選手は筋トレYouTuberの「JIN」としても知られているトップフィジーカーです。
他の日本人選手と比べると、高身長とバルクが魅力でステージ上での迫力は天下一品です。
YouTubeでは普段のトレーニングやプライベート、おすすめのトレーニングメニュー紹介などをメインに行っています。
金子駿 選手
金子駿選手は筋トレYouTuber「カネキン」として知られています。
アメリカ人とのハーフという爽やかなルックスと弱点のないバランスの良いフィジークが魅力です。
普段はYouTuberの他、自身の運営する「KANEKIN FITNESS GYM」やアパレルブランドの仕事などを行っています。
YouTubeでは普段の生活を動画で流すVlogや、一日の食事を紹介するフル食などをオシャレな映像で発信しています。
湯浅幸大 選手
湯浅幸大選手は「キング湯浅」の相性で知られているトップフィジーカーです。
ボディビルからフィジークへと転向しており、筋肉量の多さが強みです。
全世界20カ国以上で展開するインターナショナルジム「POWER HOUSE GYM」でパーソナルトレーナーを務めています。
佐藤正悟 選手
佐藤正悟選手は日本人では6人目のフィジークのプロです。
ベストボディ・ジャパン、JBBFを経て、FWJでIFBBプロの称号を獲得しています。
大阪にある高級ジム「ReXer」のトレーナーを務めている他、オンラインサロンやアパレルブランドなども運営されています。
倉地美晴 選手
倉地美晴選手は日本人初のフィットネスビキニでのIFBBプロを獲得しています。
筋肉量と美しさを生かして、コスプレイヤーとしても活動されています。
IFBBプロになる方法
IFBBプロになるにはいくつかのステップを踏まなければなりません。
まずは、国内のFWJ主催の大会(リージョナルコンテスト)で上位入賞を果たす必要があります。
これでプロクオリファイとオリンピアアマチュアの出場資格を獲得でき、プロクオリファイのオーバーオール優勝またはオリンピアアマチュアで3位以上入賞によりIFBBプロの資格が手に入ります。
その後、申請書と250USドルの登録料を支払うことでプロカードが発行されて正式なIFBBプロとなります。
IFBBプロは別カテゴリーでも出場可能
なんとなく、プロになると「プロカードを取得したカテゴリーでしか出場できない」と考えがちですよね。
しかし、フィジークでプロになっても、クラシックフィジークやボディビルにもIFBBプロの大会に出場できるのです。
フィジークとクラシックフィジークは身体つきや評価基準が似ており、有名選手のサディーク・ハゾヴィックが転向して成功したという事例もあります。
一方、ボディビルダーはIFBBプロレベルとなると、他のフィジークやクラシックフィジークと全く身体が異なるので、現実的に転向は厳しいでしょう。
代表的なIFBBプロのコンテスト
ここからはIFBBプロのコンテストで代表的なものを3つ紹介していきます。
オリンピア
オリンピアは9月にラスベガスで行われる大会で、IFBBプロの世界一を決める頂上決戦です。
IFBBプロの大会で優勝など出場条件が非常に厳しく、IFBBプロの選手たちなら誰しも出場を夢見る憧れの舞台です。
プロクオリファイとなるアマチュアオリンピアもあります。
これは世界各国で開催される大会で、2019年は日本で行われました。
他にもオリンピア 2018で43歳という年齢でミスターオリンピアに輝いたShawn Rhoden (ショーンローデン)というすごい選手もいましたが、46歳という若さで心臓発作でこの世を去ってしまっています。
アーノルドクラシック
アーノルドクラシックは「アーノルド・スポーツ・フェスティバル」というイベントの中で開催されるボディビル競技の名称です。
文字通り、アーノルド・シュワルツェネッガーが1989年に始めた大会で、毎年3月にアメリカのオハイオ州で開催されます。
そのレベルはオリンピアに次ぐもので、運営者から招待された選手しか出場できません。
オハイオ州以外でもアジア、南米、ヨーロッパなど全世界で開催されています。
プロ戦以外にもアマチュア戦となるプロクオリファイや、サプリやアパレルが販売されるフィットネスエキスポも同時に開催されており、「フィットネスのお祭り」に相応しいイベントです。
ジャパンプロ
2018年から東京・渋谷でジャパンプロが開催されています。
近年、増加した日本人IFBBプロたちのプロ戦を生で楽しめる大会で、毎年大きな盛り上がりを見せています。
2018年にはオリンピアでも毎年上位に入賞するトップフィジーカーであるブランドン・ヘンドリクセンも出場しており、海外のトップ選手をひと目みたい方も要注目の大会です。
国内だけでなくIFBBプロの世界も楽しもう
今回はIFBBの概要やIFBBプロの日本人選手、大会などを紹介してきました。
近年、日本人にもIFBBプロが増えてきており、国内でも注目度が高まりつつあります。
今回紹介したフィジーク選手たちも参加を表明しており、今の日本一は誰なのかが分かる一発勝負です。
ぜひ日本人がメインに出場する国内戦だけでなく、日本人が世界で戦うIFBBプロの世界も楽しみましょう!