
こんにちは!
パーソナルトレーナーのKOHRIMAN(@kohriman)です!
筋トレをする上で筋肉の知識があると適切な負荷の設定ができたり、筋肉の細かいところまでを意識することができるので効果が出やすいのはご存知でしょうか?
今回は2種類の筋肉やトレーニング方法について解説していきます。
筋肉の正しい知識をつけて、筋トレで最大の効果を発揮しましょう!
筋肉の種類


人間の体の中には約600個の筋肉があり、自分で意識して動かせる骨格筋と自分の意識では動かせない平滑筋とに分けられます。
骨格筋とは一般的に言われている筋肉のことです。
平滑筋とは主に生命維持をするために使われており血管、胃、腸などにあります。
ここでは骨格筋について詳しく解説していきます。
骨格筋の詳しい構造
骨格筋(一般的に言われている筋肉)を顕微鏡で見ていくと、無数の筋繊維で構成されており、その筋繊維の中には更に無数の筋原繊維が束になって集まっています。
筋原繊維まで見ていくと、太さは1~2㎛(=0.001~0.002mm)となっており非常に細いことがわかります。
骨格筋の種類
骨格筋の中にも種類があり、筋繊維のタイプから大きく赤筋(遅筋)と白筋(速筋)の2種類に分けられます。
赤筋は細くて収縮速度も遅いですが持久力があります。また小さな刺激にも反応し収縮するのが特徴です。
逆に白筋は太く収縮速度も速いですが持久力はありません。小さな刺激では反応しない特徴もあります。
また赤筋・白筋はそのまま見た目の色も赤の場合も白の場合もあるのですが、その理由は筋繊維中に含まれているミオグロビンという酸素を運搬するタンパク質が多いと赤く見え、少ないと白く見えるためです。
赤筋はミオグロビンが多く酸素運搬の能力が高いため、長時間の運動に耐えられます。これが白筋に比べて持久力がある理由の一つです。
生活の中でよく見るものとしては、お刺身のマグロは赤筋、タラは白筋が多いため、あのような色になると分かりやすいのではないでしょうか。
またブリは赤筋と白筋がはっきり分かれています。
ヒトにおいては1つの筋肉に赤筋(白筋)しかないということはなく、筋肉を輪切りにした時の断面図は2つともがモザイク状に混ざって存在しています。
赤筋と白筋の割合は筋肉ごとに違っており、概ね体の表面に近いほど白筋が多く、深部にあるほど赤筋の割合が多い傾向があります。
これは、深部にある筋肉は関節を安定させたり、姿勢を保持したりするために働くことと関係しているといわれています。



もしこれらの筋肉がすぐに疲労して働かなくなれば、関節は安定せず、姿勢が保持しづらくなるため怪我などをしやすくなります。
また、赤筋と白筋の割合は筋肉ごとに違うだけではなく、遺伝的に決まっていることも…!
筋トレで筋肉がつきやすい人がいますが、つきやすい人は白筋の割合が多く、つきにくい人は赤筋の割合が多いということになります。
筋肉がつく(筋肥大)と筋肉が落ちる(筋萎縮)とは


通常日常生活レベル以上の活動を続けると、活動する神経が増えたり、神経間で力を出すときのタイミングがよくなります。
そして1か月後くらいから筋肉が太くなっていくため、より力が出せる様になっていくのです。この筋肉が太くなることを筋肥大といいます。
筋肉内では筋原線維の数が増えることで筋繊維が太くなっており、この筋肥大は白筋の方が分かりやすく現れる傾向があります。
逆に様々な原因で筋肉が落ちることも…。
加齢により白筋が落ちやすいと言われています。そのため高齢になると素早く大きな力を発揮するのが難しくなってくるのです。
また、日常使うとされている最大筋力の20%よりも少ない活動では筋力低下が起こりやすいとされています。
具体例としては入院で寝たきりになると1日1~3%、1週間で10~15%の割合で筋力低下が起こり、3~5週間で約50%に低下するという報告があります。
筋力をつけるためのトレーニング


ここからは筋力をつけるための具体的なトレーニング方法について説明していきます。



効果的に筋力をつけるためには適当な負荷、回数で行うのではなく、科学的根拠に基づいた負荷・回数を設定する必要があります。
以下の表は、筋トレにおける負荷の強さと回数の効果をまとめたものです。
負荷の強度(%) | 反復回数 | 主な効果 |
100 | 1~2RM | ローギアパワー |
90 | 3~5RM | |
85 | 6~8RM | 筋肥大 |
80 | 8~10RM | |
75 | 10~12RM | |
70 | 13~15RM | 筋持久力 |
50 | 20~30RM | |
35 | 50~60RM |
加えて、こちらの記事「筋トレ初心者必見!筋トレにおける重量と回数の決め方について徹底解説!」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください!
白筋、赤筋はどちらを鍛えた方がいいのか
結論としてはどちらも満遍なく鍛えた方がいいといわれています。
筋持久力(赤筋)を鍛えることで1回の運動による疲労の蓄積が少なくなるので、結果的に白筋を鍛えるためにもいい影響が生じます。
反対に白筋を鍛えることで同じ負荷での運動のキツさは少なくなってくるため、筋持久力(赤筋)へのいい影響があるのです。
トレーニングを行う時には白筋・赤筋をともに鍛えた方がいいということになりますが、目標によってその比重は変えてもいいでしょう。
筋肥大をするためのトレーニング(白筋のトレーニング)
筋肥大をさせるためには、何とか10回は反復できるけど11回目は無理な負荷量を10RM(repetition maximum;反復最大負荷)として、それを基準に運動を行っていく方法がおすすめです。
10RM | 回数 | 休憩 |
1/2 | 10回 | 2−4分 |
3/4 | 10回 | 2−4分 |
1 | 10回 | 2−4分 |
*これを1セットとして合計3セット(計90回)行います。
また、初心者におすすめなのは、10RMの1/2の負荷量を基準としてその更に1/2、3/4、1倍を20回ずつの合計60回行う方法です。
この方法はどちらかと言えば筋持久力をつけるための方法に近いので、慣れてくれば10RMを用いた方法に切り替えていくのがいいでしょう。
負荷量の計算 | 回数 | 休憩 |
10RMの負荷量×1/2×1/2 | 20回 | 2−4分 |
10RMの負荷量×1/2×3/4 | 20回 | 2−4分 |
10RMの負荷量×1/2 | 20回 | 2−4分 |
筋持久力を鍛えるためのトレーニング(赤筋のトレーニング)
次に筋持久力を上げたい場合のトレーニング方法を説明します。
これについては負荷を減らし、反復回数を増やすことで鍛えることが可能です。
具体的な方法としては負荷を20〜30RMで20〜30回、インターバルを1−2分置いて筋肉が疲労し運動が続けられなくなるまで行うことで効果が出てきます。
そもそも筋持久力とは、筋がどれだけ長く疲労に打ち勝って運動を続けることができるかという能力のことです。
そのため、筋持久力は疲労するまでの時間や筋収縮の合計回数で表すことができます。
筋肉の種類を知って効率的なトレーニングをしよう





今回は筋肉の種類やトレーニング方法について解説しました!
筋肉の詳しい内容を知っておくことで、実際に筋トレをする際に意識することが可能になります。
意識しながら行う筋トレは、意識しない筋トレよりも効果が出るといわれているので、今回紹介した筋肉の知識をしっかりと身につけて効率的な筋トレを行いましょう!